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『ニューイヤー駅伝』優勝旗紛失の富士通、陸上部は五輪も惨敗でまさに“厄年”…

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『ニューイヤー駅伝2022』(TBS系)

 一流企業が犯した前代未聞の失態が、駅伝ファンの失笑を買っている。元日に行われる『ニューイヤー駅伝』(TBS系)のディフェンディングチャンピオンの富士通が、優勝旗をまさかの紛失。大会まで残り10日を切った段階でも、優勝旗は見つかっていないという。

 富士通が紛失を公表したのは今月16日のこと。11月に次回大会に向けて返還準備を始めたところ、優勝旗が見当たらず、紛失、盗難、破棄など、あらゆる可能性を視野に入れて社内を捜索したものの、見つからずじまい。旗は縦横ともに1メートル以上あるもので、歴代優勝チームのペナントも付いており、富士通は各チームを回って直接謝罪する予定だという。

「富士通の陸上部は、実業団の陸上選手権をこれまで何度も制し、東京五輪にも多数の選手を派遣した陸上界のトップチーム。今年のニューイヤー駅伝でも8区間中3区間で区間賞を獲得し、12年ぶり3度目の優勝を飾りました。中・長距離部門の選手は箱根駅伝で活躍したスター選手ばかりで、2022年のニューイヤー駅伝も名門・旭化成と並ぶ優勝候補。ただ今度のお正月は、沿道からヤジの1つや2つは飛ばされるでしょうね」(週刊誌運動部記者)

 優勝旗はどこかに飾られるものかと思いきや、富士通は旗を総務部で保管。事務所のフロア移動や、複数回にわたる保管品の移動の過程で紛失してしまったという。何ともお粗末なミスの影響は、陸上界だけで収まるはずがない。

「身近なところではパソコン、エアコン、スマートフォンなどを扱う富士通ですが、データ管理やセキュリティシステム、クラウドサービスなども得意分野。しかし今回の紛失騒動で、現場では『あんな大きなものを失くすような会社にデジタル管理なんて頼めるか』との声が飛び交っています。

 紛失までの経緯を見ると、盗難は考えにくく、事態の発覚から謝罪まで3週間近くかかっているので、“もう見つかることはない”と諦めたということ。富士通は数年前、総務や経理などの間接部門に大ナタを振るう大リストラを行ったばかりですが、杜撰な管理体制を天下に晒したダメージは、とても金額では換算できません」(経済誌記者)

 今回の件について富士通は、「全ての責任は会社にある」と明言。ニューイヤー駅伝は辞退しない意向だが、陸上部に対しても冷たい声はある。

「今年の富士通陸上部は、元日にニューイヤー駅伝で優勝を飾り、2月のびわ湖毎日マラソンで鈴木健吾が日本記録を更新。最高のスタートを切りましたが、東京五輪はボロボロでした。男子5000mに出場した2人は全くの凡走で予選敗退。男子マラソン代表の中村匠吾はスタート直後に先頭集団からこぼれ、ほとんどテレビに映ることなくレースを終えました。

 富士通は毎年のように大学陸上界のスター選手を獲っていますが、箱根駅伝で大活躍して“山の神”と呼ばれた東洋大出身の柏原竜二は、入社後はたいした成績を残せずに引退しましたし、1999年に“花の2区”で区間記録を作った三代直樹(順天堂大学)も似たようなもの。もとから力のある選手を集めているだけで、育成に定評があるわけではありません。そこにきて優勝旗を失くすようでは、いよいよ陸上界から冷たい目で見られることになりそうです」(フリーのスポーツライター)

 ないものはないのだからしょうがない。ただ、来年の元旦は、「FUJITSU」ではなく「FUNSHITSU」で走った方が良さそうだ。

石井洋男(スポーツライター)

1974年生まれ、東京都出身。10年近いサラリーマン生活を経て、ライターに転身。野球、サッカー、ラグビー、相撲、陸上、水泳、ボクシング、自転車ロードレース、競馬・競輪・ボートレースなど、幅広くスポーツを愛する。趣味は登山、将棋、麻雀。

いしいひろお

最終更新:2021/12/22 07:00
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