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なすなかにし、“脱竹”芸人の裏で密かにブレイク寸前!「ポスト千鳥orかまいたち」のポテンシャル

なすなかにし、ブレイク間近!(松竹芸能公式サイトより)

 お笑い界では、芸能事務所・松竹芸能を退社することを「脱竹(だっちく)」と呼ぶ。昨今は、この“脱竹”芸人たちの活躍も目覚ましい。

 脱竹芸人活躍ぶりは枚挙にいとまがない。代表的存在といえば、2013年に松竹から独立した「さらば青春の光」。現在、森田哲矢を中心にバラエティーに引っ張りだこ状態だ。ワタナベエンターテインメント所属の女性コンビ「Aマッソ」も2013年に脱竹しているが、『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)では2年連続で決勝に進出したほか、バラエティー番組でも活躍中。

 さらに、今年の『R-1グランプリ2022』(フジテレビ系)で優勝した「お見送り芸人しんいち」も、2009年のデビューから2011年まで松竹芸能に所属していた。その後活動休止期間を経て、2013年からグレープカンパニー所属となって今に至る。また、『有吉の壁』(日本テレビ系)などに出演しているコンビ「きつね」も、松竹芸能に所属していた時期があるのだ。

「松竹には芸人がたくさん所属していますが、本格的にブレイクしたケースは少ない。やはり大阪のお笑い界では吉本興業が圧倒的な影響力を持っているので、どうしてもその影に隠れてしまうんです。また東京のテレビ業界では吉本だけでなく、ナベプロ、人力舎、太田プロなど、各事務所が才能のある若手を抱えていて、入り込んでいく余地もほとんどない。そういったなかで、松竹はなかなか存在感を発揮できないという現実がありますね」(お笑い事務所関係者)

 そんななか、松竹所属芸人としてはめずらしくブレイクしているのが女性芸人・ヒコロヒーだ。

「ヒコロヒーは、ほかの松竹芸人とはやや違った売れ方をしていると思います。ネタをやるピン芸人としてだけでなく、コメンテーター的な役割を求められることも多く、バラエティー以外の番組からのオファーも絶えない。松竹芸能にとっては、ありがたい存在だと思います」(同)

 さらにもう1組ブレイクしそうな松竹芸人が、なすなかにし。最近ではTBS系『ラヴィット!』のロケ企画が好評だ。

「なすなかにしはロケの達人ですからね。街ブラ、食レポ系のロケが多いんですが、とにかく細かいボケをたくさん入れ込むテクニックがスゴい。しかも、基本的に“ベタ”なボケばかりで、わかりやすいんですよ。日曜日の昼間に放送している『スクール革命』、『ニノさん』(共に日本テレビ系)にもよく出演していますが、そういうゆったりした時間帯が似合うのもオファーが多い理由だと思います。決してキャッチーなコンビではないんですが、老若男女が喜ぶ平和な笑いを提供してくれる芸人としては、なかなか貴重な存在です」(バラエティー番組関係者)

 千鳥、かまいたちも、ロケの手腕で名を馳せてからブレイクした芸人である。

「千鳥、かまいたちの成功があるので、ロケがうまいというだけでも番組に起用する理由になる。そういう意味で、なすなかにしは申し分ありません。もしかしたら、今年の下半期はなすなかにしが本格的にブレイクする可能性も十分にありますよ」(同)

 なすなかにしが「脱竹しなくてもブレイクできる」こと証明する日も近い?

浜松貴憲(ライター)

1980年生まれ、東京都出身。大学卒業後、出版社に入社。その後、いくつかの出版社を渡り歩いた末に、現在はフリーライターとして、テレビ番組、お笑い、YouTubeなど、エンターテインメント全般について執筆している。

はままつたかのり

最終更新:2022/03/17 11:00
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