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BPO「痛みを伴う笑い」制限で中堅芸人が追い詰められる現状

テレビ不況が危険なネタを生む?

 なぜ青少年がテレビの過激な部分を模倣してしまうのか。それにはもうひとつ原因があると僕は思っている。それは業界全体の不況だ。

 今はテレビ以外のサブスクを楽しむ時代になってきており、テレビ局へ広告費を出す企業も減り、番組にかける製作費も必然的に減少している。そうなると如何に低価格で番組を成立させるか、如何に安価で面白ことをやれるかという思考になり、われわれ一般人でも真似ができるような企画やコーナーが増えることにより青少年が模倣してしまうというわけだ。

 昔は真似したくても真似できないような大型企画が乱立していて、テレビ自体がファンタジーな世界だったが、今のテレビ局は自分たちの生活の延長線上にあるように思えてしまうのだろう。

 何故、中堅芸人やベテラン芸人がこれほどまでに苦しめられているのか。

 芸人たちは今日に至るまでに「何が面白いのか」「まだ誰もやっていないことはないか」など、隙間や未開の地を探し、面白さを追求してきた。その中のひとつとして「熱々おでん」や「熱湯風呂」「ドッキリの落とし穴」「ザリガニに鼻を挟まれる」などのリアクション芸が生み出された。何十年とかけて生みだされた芸が、子どもたちが真似するからという理由で出来なくなる。一緒にはできないけど、宮大工などの仕事は真似するからという理由ではなくならない。「模倣して手荒れがひどくなるから悪影響」などというコンプライアンスは、豆腐屋さんには出ない。なぜか芸人だけが目の敵にされている……。

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