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『ドラフトコント2021』はドラフト部分のワクワク感が秀逸!元芸人が全ネタ分析

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フジテレビ『ドラフトコント2021』公式サイトより

 11月27日に実に興味深い番組が放送された。それはユニットコントナンバーワンを決定する『ドラフトコント2021』(フジテレビ)という番組だ。

 漫才、コント、ピン、歌ネタ、女性芸人など、気づけばお笑いの賞レースで溢れているこのご時世、ゆくゆくはそういった大会に並ぶ番組にしていきたいと、MCを努めた今田耕司さんが、番組の冒頭で言っていた。とりあえず、コントも作ってきた元芸人として内容を分析していこう。

 番組を簡単に説明すると、キャプテンとなる5名の芸人がそれぞれ20名のドラフト候補芸人の中から一緒にコントをやりたいと思う芸人を指名してチームを構成する。指名がかぶったらくじ引きを行い、コントを作って披露し、最終的にどのチームのコントが最も優れていたか優勝者を決めるというもの。

 一瞬2005年から13年まで新春特別番組として放送され、その後も時々特やっていた特番『史上空前!!笑いの祭典ザ・ドリームマッチ』(TBS)が頭に浮かんだ。

 バラエティで司会をするレベルの大御所芸人がシャッフルし、即席コンビを組んでネタを披露するという、同じ芸人という立場からしてもその一夜限りの特別感はゾクゾクしたものだ。

 今回キャプテンを務めたのは、小峠英二(バイキング)、大吾(千鳥)、春日俊彰(オードリー)、又吉直樹(ピース)、山内健司(かまいたち)という大御所というより中堅芸人。

『ザ・ドリームマッチ』ほどには“レア”ではないが、逆を言えば今でもテレビやライブで、現役でネタを作っている芸人たちが、自身の脳みそをフルに使ってメンバー選出から構成まで舵をとってそしてネタを完成させる。僕の経験上、お笑いに必要な脳みそはいくつかある。トークの引き出し、番組の回し、瞬発的な受け答えなど。

 そのどこにも属さないのがネタを作る脳みそで、これはネタを作らなければどんどん衰退していく。つまり『ザ・ドリームマッチ』より披露されるネタのレベルが高くなるであろうことは容易に想像できる。

 そういった意味ではこのメンツは正解であり、期待値も高い。ピース又吉に関しては、小説家としての活躍が輝かしく、相方が海外にいる為にここ数年テレビでネタをしている姿を見ていない。この点、『ザ・ドリームマッチ』のようなレア感も感じられる。

 ドラフト候補も今旬な芸人ばかりだ。あんり(ぼる塾)、池田一真(しずる)、おいでやす小田、大久保佳代子(オアシズ)、加賀翔(かが屋)、サーヤ(ラランド)、斉藤慎二(ジャングルポケット)、嶋佐和也(ニューヨーク)、じろう(シソンヌ)、鈴木もぐら(空気階段)、せいや(霜降り明星)、西村瑞樹(バイきんぐ)、長谷川忍(シソンヌ)、丸山礼、水川かたまり(空気階段)、向井慧(パンサー)、森田哲矢(さらば青春の光)、盛山晋太郎(見取り図)、吉村崇(平成ノブシコブシ)、和田まんじゅう(ネルソンズ)の20名。

 芸歴や芸風、所属事務所もバラバラな20名をどのように調理し、どんな料理が出来上がるのか、期待が高まる。

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