アレのどこが面白いの?~企画倉庫管理人のエンタメ自由研究~

『有吉ゼミ』の食レポはなぜ“うまそう”なのか? 10年間高視聴率を続ける演出手法

文=深田憲作(ふかだ・けんさく)

『有吉ゼミ』の食レポはなぜうまそうなのか? 10年間高視聴率を続ける演出手法の画像1
日本テレビ『有吉ゼミ』公式サイトより

 放送作家の深田憲作です。

企画倉庫」というサイトを運営している私が「あの企画はどこが面白いのか?」を分析し、「面白さの正体」を突き止めるための勉強の場としてこの連載をやらせてもらっています。

 今回のテーマは「10年間高視聴率を獲り続ける『有吉ゼミ』について」です。

『有吉ゼミ』は日本テレビで、月曜19時からレギュラー放送されている番組です。この番組で印象的な企画といえば「坂上忍、家を買う。」「はなわ家の柔道三兄弟」「チャレンジグルメ」「ヒロミ、家をイジる。」などのシリーズでしょうか。

 現在放送されているバラエティの中で、トップクラスの視聴率を誇る人気番組。2013年からレギュラー放送を開始しているのですが、常に高視聴率をキープしている印象です。

 テレビ業界以外の方にこのニュアンスがうまく伝わるか分かりませんが、この番組で行われている企画はどれも“企画性”自体は高くありません(たいした企画ではない、ということではありません)。

 坂上忍さんが高級物件を巡ったり、ヒロミさんが家をリフォームしたり、ギャル曽根さんがデカ盛りメニューにチャレンジする、といった企画は「これは思いつかないな!」「考えた人、天才!」といったものではありません。だからこそ、10年にもわたって高視聴率をキープし続けているということは、多くの人を惹きつける演出手法が無数にちりばめられているはずです。

 そこで、この番組が多くの人を惹きつける理由を探るために、改めて目を凝らしながら番組を視聴してみました。

 この日、放送されていたのは「チャレンジグルメ」の企画。ギャル曽根さん、どぶろっくの森さん、菅田将暉さんの弟・菅田新樹さんなどがデカ盛りメニューにチャレンジしていました。

 改めてこの番組をしっかり見た感想としては……「ずっと見てられる」「画が楽しい」でした。ただデカ盛りメニューを食べる様を描いているだけに見えて、映像表現が巧妙に計算され尽くされていると感じました。

 印象的だったのは、料理を食べる瞬間をとにかく美味しそうに撮影・編集されていることです。人は、他人が美味しそうに食べているのを見ると、食欲が刺激される生き物。この番組はその食べる瞬間をしつこいぐらいに、繰り返し見せています。

 さらに回数だけでなく、食べる瞬間の撮影手法にもこだわりが感じられます。芸能人が料理を口に入れる瞬間にカメラが顔(口元)にズームして寄るんですが、そのカメラワークも美味しそうに見せるための手法だと思います。効果音が入っていないのに「パク!」という音が聞こえてきそうな感じがするんです。

 出演者は料理を食べながらトークもするのですが、印象としてはずっと「パク!」「パク!」と食べている感じ。出演者がトークでお父様の話をしている時に、編集で左半分の画面にはお父様の写真を出していたのですが、右半分はその出演者が食べている瞬間を映していました。とにかく食べる瞬間を数多く見せることが徹底されています。

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