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「結婚しなくてもいい」女性増加で、柴咲コウ主演“三十路女子映画”が韓国でヒット中? 

418rfW6IyEL.jpg『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』(アリオラジャパン)

 4月9日から韓国で公開されている、柴咲コウ、真木よう子、寺島しのぶ主演の邦画『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』(以下、『すーちゃん~』)が話題を集めている。


 韓国での公開タイトルは『結婚しなくてもいいか』。益田ミリの人気4コマ漫画を原作とする本作。韓国の原作ファンからは「原作が面白かったので、映画も期待大」と公開を待ち望む反応が多かったが、試写会などでいち早く鑑賞した観客からは「女子なら誰でも共感する映画。穏やかな映画だけど、込められた意味は深い」などの絶賛の声が上がっている。

 映画のあらすじは、主人公すーちゃん(柴咲)と、その友達のまいちゃん(真木)とさわ子さん(寺島)の仲良し三十路トリオ(元バイト仲間)が、仕事、恋愛、結婚といった10代や20代では感じ得なかったリアルな葛藤を前に、それぞれが思い悩みながらも前向きに生きるという、ともするとどこにでもありがちな平凡な話である。だが、日本同様、女性たちの共感を得ているのは、お隣韓国でも女性の結婚観や仕事観が変化しているからだといえるだろう。

 実際、韓国の行政機関である統計庁が昨年実施した結婚に関する意識調査アンケートでは、結婚に対する国民の積極的意識の低下を表す結果が出たという。この調査は13歳以上の男女を対象に結婚にまつわるいくつかの質問を投げかけたものだが、38.9%が「結婚はしてもしなくてもどちらでもいい」と回答したという。この数字に、「結婚はしないほうがいい・してはいけない」と答えた2.0%を足すと、韓国国民の41%が「結婚は必ずするべき」とは思っていないということになるのだ。さらに付け加えると、「結婚はしてもしなくてもどちらでもいい」の男女比は男性34.4%に対して女性43.2%と、女性のほうが「結婚しなくてもいいか」と思っているようだ。

 それだけに、今の韓国女性たちには『すーちゃん~』の登場人物たちの感覚がピッタリはまったのかもしれない。

 面白いのは、そんな女性の動向や思惑が気になるのか、男性たちの間でも映画が好評を得ているということだ。いわゆる“女子映画”にもかかわらず、一人で劇場に足を運ぶ男性も意外に多いとか。とある映画専門サイトには、映画を鑑賞した男性ファンから映画と原作に関する問い合わせが続いているという。
 
 自立した女性が増えるに従い、大きく変化しつつある、日本と韓国の結婚に対する意識。本作のヒットによって「結婚しなくてもいい」という価値観がさらに広がれば、両国の親たちにとっては悩みの種となりそうだ。
(文=梅田ナリフミ)

最終更新:2015/04/13 22:21
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