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中国“ヤバい”漫画家・孫向文の「チャイナめった斬り」

「第2の文化大革命」が起こる可能性も!? “毛沢東信仰”深まる中国は大丈夫か

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 今回は、中国の各メディアが「レーニン誕生145周年記念日」の模様を報道していたので、これについて書いてみたいと思います。一見、中国とは関係なさそうなニュースですが、実は、中国国民にとっては他人事ではない話でした。

 2015年4月22日は、レーニン誕生145周年記念日。ロシア政府は、モスクワにあるレーニンの墓を一般市民に公開しました。レーニンの遺体は、死亡してから91年たった現在も、まるで生きているかのように水晶の棺桶の中で保存されています。室温は16度に保たれ、定期的に化粧が施されています。体内の内臓と血液と体液はすべて抜き取られ、代わりに化学物質が注入され、漂白剤や防腐剤が大量に使用されています。そのメンテナンス料はバカにならないでしょう。

 遺体を維持するなんて、考えただけでもゾッとする話ですが、それと同じことをやっている国があります。それは、中国(毛沢東)、ベトナム(ホー・チ・ミン)、北朝鮮(金日成、金正日)です。

 これらの国に共通するのは、共産主義(社会主義)国家であること、そして、保存されている遺体は独裁者か、独裁者にまつわる家系の人物であることです。つまり、いまだに過去の独裁者を崇め、その独裁者の価値観に縛られている国なのです。ロシアの場合、ソ連体制が崩壊後、資本主義体制に移り変わりましたが、今も社会主義の名残が残っているという点で、ほかの3国と大差ありません。

■“毛沢東信仰”を深めている中国人

 ここ2年ほど、中国においては、“毛沢東信仰”が日増しに強まっているのを感じています。昨年12月26日、毛沢東の生誕祭の際には、「毛沢東の生誕を祝おう」という書き込みが中国のネット上で渦巻きました。中には「毛沢東の遺体から遺伝子を取り出し、クローン毛沢東を作ろう!」といった、本気なのか冗談なのかわからないような書き込みもありました。

 毛沢東時代は、文化大革命や、大躍進政策の失敗による大飢饉が起こり、6,000万人もの中国人が亡くなりました。毛沢東は間違いなく、世界でもワースト5に入る独裁者でしょう。

 ですが、格差社会やら大気汚染やら、少数民族の反乱やら、さまざまな問題を抱えている現代の中国において、多くの国民がこの悪魔のような毛沢東の再来を望んでいるのです。毛沢東のような強い指導者であれば、この最悪な事態を打開してくれるのではないかという期待を抱いているのです。

 現中国のトップである習近平も、毛沢東への憧れを隠そうともせず、「毛沢東語録」を真似て習近平語録(『習近平の治国と理政』)を作ったり、毛沢東を真似て文化人を集めて文芸講話を行っています。

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