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「サイゾー」で読み解く! ニュースの"真相"と"深層"

iPhone5騒動でソフトバンク株暴落! カリスマ・孫正義にユーザーはもううんざり!?

──ネットニュースをいろんな角度で見てみれば、話題の”真相”と”深層”がわかる! 横断的ニュース時評

1109_pre_news_iphone.jpgSoftbankの公式HPより。

 2011年9月22日未明、日経BP社が運営する「日経ビジネスオンライン」に、KDDIがiPhone5を発売するというスクープ記事が掲載された。この青天の霹靂のようなニュースは、ネット上ではあっという間に話題を呼び、ガセか否かの議論がTwitterなどソーシャルメディア上で熱く交わされた。そこで話題を呼んだのが、その直前にソフトバンク株式会社代表取締役社長兼CEO・孫正義氏がTwitter上でつぶやいた意味深な発言である。

「全ての人に分かれ道はやって来る。 問題は、そこで正道を選ぶか邪道を選ぶかだ。」

 日経BPの報道を見た後では、どうにもこの件と結びつけざるを得ないこの発言には、直後にTwitterユーザーから、コメントが殺到。中には、「ざまあみろ」とばかりの嘲りのコメントも少なくなかった。しかも、同日中にソフトバンクの株価は急降下し、同日終わりには前日比12%安の下げ幅。代わりにKDDIの株価は大きく上昇し、市場の「現在のソフトバンクの好況は、あくまでもiPhone頼みによるもの」という評価を見せつけられるという、散々な格好となった。

◆型破りな事業家・孫正義へのバッシング
 業界の風雲児として常に物議を醸す言動を撒き散らし続けてきた、孫正義氏。2009年のTwitterアカウント開設以降は、Twitterでのクレーム対応やUstream買収など、次々に繰り出されるソーシャルメディア時代に対応した施策、さらには東日本大震災時の「義援金100億円」などの奔放な発言が若い世代からも大きな注目を浴びてきた。

 しかし、今回のネットでの「ざまあみろ」の声は、そんな良くも悪くも目立ちがちな彼への鬱憤晴らしの側面もあったのではないか。実際、彼の言動への違和感を表明する声は常にやむことはなかった。近年におけるその有名な事例が、「光の道」論争や自然エネルギー事業参入にまつわる「政商」批判である。これについては、孫正義氏の功績を識者たちが多角的に検証した以下の記事を見てみよう。
『経営コンサルタント、経済誌編集長、内幕本の著者まで「ソフトバンクと孫正義を叩く人、ホメる人」』

 孫正義氏の経営スタイルは、かつては「時価総額経営」とも言われた、巨大なビジョンを掲げ(皮肉な言い方をすれば)”周囲の期待をつり上げて”株価を上げ、資本市場などから多額の資金調達を繰り返しながら、事業を回していく手法であり、その手法をつまびらかに解説した『一見”絶好調”なのに……ソフトバンクの苦しい台所事情』といった記事も参考になるだろう。上の記事にも書かれているような、彼のとかく「目立つ」言動は、こうした経営手法が必然的に生み出すものという見方もできる。こうした見方をとる論者には、彼の一見して高邁な理想を掲げた言動の裏に透けて見える、商人としての計算高さに注目する人も多い。

『ソフト販売から光の道へと続く事業の軌跡──2人の識者が語るソフトバンク事業』では、そんな彼がPCソフトウェアの卸売り事業から身を起こしてから、現在に至るまでの軌跡を追いかけたもの。コンサルタントのクロサカタツヤ氏らによる、各時期の事業へのコメントが記されている。規制の強いインフラ産業で、まるでドン・キホーテのようにあくなき挑戦と失敗を繰り返しながら、現在の栄光をつかみ取ってきた稀代の経営者の軌跡が見えてくる。

◆インフラとサービスへの不満
一方で、忘れてはならないのは、今回のこのソフトバンクへの評価が、以前から何度となく指摘されてきた、他キャリアに比べてのサービス品質の全体的な低さに、何よりもまず起因していることだ。以下は1年前のサイゾーの記事であるが、いずれもソフトバンクが引き起こした通信障害やインフラの脆弱性を取り上げたものであり、こうした問題点の蓄積が今回のソフトバンクへのユーザーや市場からの評価に繋がっているのは疑いないだろう。
『「CMより設備投資しろ!」ソフトバンクモバイル大規模通信障害でユーザー激怒中』

『iPhone人気が自爆を招く!? ソフトバンクが繰り返す黒歴史』

 ネット企業各社が実施した簡易アンケートでは、例えば「ギズモード」では2割のユーザーが「iPhoneのためにソフトバンクにしたけど、必ず乗り換える」と回答(参考)、「ニコニコ生放送」公式番組内でのアンケートでは4割が「au版iPhoneに変更したい」と回答(参考)するという状況となっている。当然ながら信憑性は高くないが、ある種のユーザー層のネットにおける空気を表現した結果とは言えるのではないか。

 なお、現時点ではKDDIからiPhoneが発表されるかはまだ不明である。しかし、その信憑性を窺わせる話が、いくつかネット上にあるのも事実だ。例えば、au新製品発表会が行われた26日には、アンドロイドauのサイトが閉鎖され、話題を呼んだ。また、「東洋経済オンライン」はau新製品の初回ロット数が明らかに少ないことが、業界関係者の間で話題になっていたことを報じている(参考)。

 しかし、仮にauで次期iPhoneモデルが発売されたとして、現在iPhone を使っているソフトバンクユーザーの不満が解消されるかは、現時点ではわからないところがある。通信の繋がりやすさは実際に始まってみなければ判断がつかないところがあるし、AppleがiPhoneの料金プランやサービスで通信事業者に細かく指示を出しているのは、有名な話である。いずれにせよ、仮に現時点での「日経ビジネスオンライン」の報道が正しいとすれば、当然ながらauとのユーザーの奪い合いが始まる。現在のソフトバンクの好業績を支えるユーザーの「純増神話」が終焉を告げる可能性が高まるのは確実だろう。

◆iPhone5の状況
ちなみに、iPhone5については、英国のゲームニュースサイト「PocketGamer」などが米国時間で10月5日に、Apple本社でプレスカンファレンスが行われる模様だと報じている。auから何らかの公式発表があるとすれば、この日以降になるはずだ。現時点で、iPhone5の機能については、公式サイト上で誤って掲載されたという画像がまことしやかに伝わっているのみで、公式にはそもそも製品自体の存在も含めて、何も明かされていない。どうしても気になるという方は、辛酸なめ子氏やさとうふみや氏などの著名人たちが好き勝手に妄想したiPhone 5と、その実現可能性を検証した以下の記事でも読みながら、楽しみに待っていてはどうだろうか。この中から一つくらいは搭載される機能があるかも……しれない。
『性癖透視カメラに念入力機能、励ましてくれる人工知能まで!矢追純一、姫井由美子、村西とおるら”賢人”が考える「iPhone5、夢の機能はコレだ!」』

『ケータイジャーナリストに聞く「夢のiPhone 5、どこまで実現可能か?」』

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最終更新:2011/09/28 14:39
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