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遺族デモに“催涙剤”高圧放水! 異常だらけの「セウォル号1周年」は韓国政府の謀略か

sewol02.jpg「国民安全確約大会」で展示されたライフジャケットや潜水服などの救助装備(KTVウェブサイト)

 未曾有の事故から1年。真相究明と再発防止の取り組みは、暗礁に乗り上げている。昨年11月可決の通称「セウォル号特別法」では「特別調査委員会」が設置され、中立な立場で事故の真相を究明するはずだった。だが行政当局は公務員主導とする「セウォル号特別法施行令案」を発表し、特別調査委の権限を縮小した。この露骨な骨抜きに遺族らが猛抗議し、冒頭で伝えた光化門広場での警察との衝突につながったわけだ。

 また同法の施行令として、遺族に対する賠償・補償金の規模と申請手続きも示された。金額は1人当たり8億2,000万ウォン(約9,000万円)と大きく報じられたが、これは行政当局が勝手に損害保険の保険金まで上乗せして水増しした数字。また財源は海運会社の差し押さえで捻出され、国費は使われない。だがメディアを通じて遺族が税金をせびっているというイメージが作られ、世論の分断が進んだ。賠償・補償金の申請期限は今年9月まで。遺族は特別調査委の結論を待たずに、国との和解を迫られる。

 特別調査委の骨抜きと賠償・補償金の確定で、事故の幕引きを急ぐ韓国政府。メディアでは「韓国は何も変わらなかった」との声も相次ぐ。光化門広場の怒号は、まだやむ気配はない。
(文=コリアラボ)

最終更新:2015/04/24 14:00
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