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大統領選報道メディアに見る「分断」の歴史 戦後75年とバイデン、トランプの人生

文=Saku Yanagawa(サク・ヤナガワ)

 

大統領選報道メディアに見る「分断」の歴史 戦後75年とバイデン、トランプの人生の画像1
次期副大統領予定のカマラ・ハリス(GettyImagesより)

 2020年の選挙戦はバイデンの勝利で幕を閉じた。コロナウィルスにはじまりブラック・ライブス・マターでの暴動など、まさに混乱の一年となった今年を、象徴するような選挙戦であったことは言うまでもない。そしてこの選挙で改めて、今のアメリカの「分断」が見てとれた。人種、宗教、政治的イデオロギーなど多くの分断は、メディアの煽動によるところも大きい。もちろん、もはやわれわれの日常ともなったソーシャルメディアも含め。

 今回はアメリカ在住のスタンダップコメディアンが「アメリカの分断と大統領選」をテーマに、メディアとの関わりも交え考察してみたい。

 アメリカの大衆にとって、メディアで初めて「分断」が可視化されたのはおそらく1960年代のカウンターカルチャーの発生であろう。このときの構図としては、“政府の欺瞞に異議を唱える若者”というもので、もっと単純化すると「”大人” vs “反抗する若者”」だったと言えよう。公民権運動の文脈で言えば、“白人”と“虐げられてきた黒人”という構図も成り立つ。

 いずれにせよこのカウンタカルチャーを通し、豊かな中流階級の親を持つ若者たちの反抗心がメディアにおけるイメージ市場を形成し、音楽、文学、生活など多くの文脈でそれらは同時代的に全世界に波及した。

 そんなアメリカの60年代は民主党の若きホープ、ジョン・F・ケネディが、選挙戦で勝利を収めたところから始まる。カトリック系として初の大統領に就任したケネディはカウンターカルチャーの蕾がまさに開きかけていた60年、共和党のリチャード・ニクソンを破り選挙戦を制した。

 このとき、当時としては珍しかった「キャンペーンソング」を選挙戦に用いたことは有名で、当時の大スター、フランク・シナトラが”High Hopes”という楽曲を歌っている。”この曲はもともと前年の59年にヒットした、シナトラのシングル曲の歌詞を「ジャック(ケネディの愛称)に投票しよう」と替えてリリースされ、有権者たちにケネディのポップな印象を植え付けることに成功した。

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