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テレビウォッチャー・飲用てれびの「テレビ日記」

高嶋政宏、”変態公言”でもお茶の間から嫌われないワケ

■丸山桂里奈「聞かれたことに対して誠実に返すっていうのが、人間としての役目」

 2017年の後半、『しくじり先生 俺みたいになるな!! 』(テレビ朝日系)で先生役として自身の「しくじり」を公表したころからだろうか。元女子サッカー選手、国民栄誉賞受賞者であるところの丸山桂里奈が、バラエティ番組を席巻している。番組出演時のNGがなく、ぶっちゃけ発言を連発するキャラクターで人気だ。

 そんな丸山が、14日放送の『ダウンタウンDX』(日本テレビ系 )に出演。周囲から「ぶっちゃけ」とも評される自身の発言について、次のように説明していた。

「私は、ぶっちゃけだと思ってないっていうか。人間って聞かれたことに対して誠実に返すっていうのが、人間としての役目っていうか。……わかります?」

 自身のこれまでの「ぶっちゃけ」は、すべて誠実であろうとした結果だというのだ。ここで過去の丸山のテレビでの発言を、いくつか振り返ってみよう。

「(そばめしを食べた感想を聞かれて)こんなにも刻める……刻みすぎ……すっごい刻んでるっていう……誰が刻んだんだろうっていうぐらいの刻み。刻み方。刻み方。すっごい刻みまくってる、刻み。刻む。刻みの果てみたいな」(『めちゃ×2イケてるッ!』フジテレビ系、18年2月3日)

「自分の中のすごいポリシーがあって、ヌードとAVは絶対出ないって決めてるんです。(トップは)イエローカードとかで隠してもらって」(『マルコポロリ!』関西テレビ、同2月18日)

「石って結構つまずきやすいから、私は(休みの日になると)石を端にどかしてるんです。だからみなさんの街もキレイになってるじゃないですか」(『しゃべくり007』日本テレビ系、 同6月18日)

 なるほど、これらがすべて誠実さの表れなのだとすると、それなりに合点がいくような気もする。刻んだそばを「刻んでる」と食レポする。ヌードやAVには出ないという「ポリシー」を公言したすぐそばから「トップは出さない?」と出演者から聞かれて、元サッカー選手ならではのバラエティ的な切り返しをする。そして、休日には、あなたの住む街で石を端にどかしてくれている。

 先週の『ダウンタウンDX』でも、TKO・木下から「ちなみに今、サッカー時代から何倍ぐらいに?」と現在の収入を聞かれた丸山は、次のように答えた。

「年ですか? 年だと何倍っていうのはちょっと難しいのでちょっとわからないんですけど、月だとそんなピンポイントは難しいんですけど、290から300ぐらいなんで……」

 収入というデリケートで答えにくい案件だから配慮して「サッカー時代から何倍ぐらいに?」とあえて聞いているのに、自分から具体的な数字をオープンにしてしまう。なぜなら、丸山は誠実だから。

 丸山の面白さの核は、過剰すぎる誠実さにあるのかもしれない。だから、どんなに荒唐無稽であろうと、僕もまた丸山の言葉を誠実に受け止めようと思う。

「私は相当長いですよ、(犬の)リール。100メートルぐらい」(『女が女に怒る夜』日本テレビ系、 17年12月27日)

 丸山の犬のリールは本当に100メートルある。だったとしたら、迷惑だけど。

(文=飲用てれび<http://inyou.hatenablog.com/>)

飲用てれび(テレビウォッチャー)

関西在住のテレビウォッチャー。

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いんようてれび

最終更新:2023/02/27 19:41
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