日刊サイゾー トップ > 芸能 > テレビ  > 小藪千豊、解散ドッキリに…
テレビウォッチャー・飲用てれびの「テレビ日記」

おぼん・こぼん”解散ドッキリ”の困惑を解きほぐす、小籔千豊の”長尺語り”というスパイス

■こぼん「テレビのエンタテインメントとしては面白くもなんともないでしょう」

 芸人に仕掛けられるドッキリの定番のひとつに、解散ドッキリがある。辛苦を長年ともにしてきた相方から唐突に解散を告げられたら、どう振る舞ってしまうのか? 宣告された側の困惑。浮かび上がる相方との関係性。にじみ出る芸人観。隠しカメラを通して伝えられる、そんなこんなを味わうドッキリである。悪趣味といえば悪趣味だが、ドッキリは総じて悪趣味だ。

 そんな解散ドッキリを、若手や中堅ではなく、長年連れ添ってきた師匠クラスの芸人に仕掛けるとどうなるか? 2月27日放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、「芸人解散ドッキリ 師匠クラスの方が切ない説」が検証された。シチューやカレーのように一晩どころではない。一緒に芸の道を歩み始めて数十年という時間の長さが、このドッキリの最大の調味料である。

 説検証にあたり、用意されたサンプルは2組。問題だったのは、2組目のおぼん・こぼんである。今回のドッキリの見届け人であるナイツいわく、結成して53年になる2人は仲が良い時期と悪い時期を繰り返しており、現在は最悪。8年間私語を交わしていない状態らしい。そんななか、解散ドッキリが行われた。前置きからしてしびれる。

 仕掛け人であるおぼん(70)が会話を切りだす。が、「オレがなんで怒ってるか、オマエわかるか?」と、いきなりのケンカ腰である。もはや初めからドッキリを仕掛ける姿勢ではないわけだが、それに対しターゲットであるこぼん(70)も、「アンタのことはわからん」「もうええ」というように、おぼんの言葉にまったく聞く耳を持たない。つまり、こちらもケンカを受けて立つ構え。50数年前の結成時の話が蒸し返される。漫才協会の業務の話題にもなる。この場の空気にいたたまれなくなったマネジャーも席を立つ。そして、とうとうこぼんが口にする。

「すっきりしましょう」

 おぼんがドッキリで解散を告げるはずだったのに、こぼんがリアルに解散を提案してしまったのだ。

「テッテレー」と効果音が鳴り、「ドッキリ大成功!」のプレートを持って登場するナイツ。しかし、「シャレになるドッキリとならんドッキリあるで、これ」と言い、ナイツにおしぼりを投げつけるこぼん。そして、ドッキリのバラシがあったにもかかわらず、「一言謝れや」と、なぜかケンカを続けるおぼんであった(カメラがいったん引いた後の話し合いで、おぼん・こぼんの解散は回避されたそうだ)。

 今回のドッキリ、仕掛けたのは誰で、仕掛けられたのは誰だったのだろう? 予告ドッキリ(ターゲットになる芸能人に、ドッキリであることを事前に予告しておくドッキリ)など少しひねったドッキリも少なくない中で、『水曜日のダウンタウン』はこれまでも他に例のないいちだんとひねったドッキリを企画してきたが、ここにきて、そもそもドッキリを仕掛けた側も仕掛けられた側も、最終的にどこにもいないドッキリを放送してしまった。

 さて、ネタバラシ(と言えるのかどうか)が終わり、おぼんは部屋を後にした。正座したナイツがこぼんをフォローする。わざわざこのためにご足労いただき申し訳ありませんでした。でも、放送後の反響は大きいはずです。話題にもなるはずです。編集もうまいことゴニョゴニョしてくれるはずです。そう言ってなだめるナイツに、こぼんが言い放つ。

「でも、テレビのエンタテインメントとしては面白くもなんともないでしょう」

 時間は調味料である。しかし、おぼん・こぼんの53年にわたる時間は、塩とか砂糖とかそういった調味料というよりも、ハバネロとかジョロキアみたいな類いの香辛料。もはや味覚ではなく痛覚である。しかし、そんな痛覚を楽しむ好事家もいるのです、師匠。


123
こんな記事も読まれています

おぼん・こぼん”解散ドッキリ”の困惑を解きほぐす、小籔千豊の”長尺語り”というスパイスのページです。日刊サイゾー芸能最新情報のほか、ジャニーズ/AKB48/アイドル/タレント/お笑い芸人のゴシップや芸能界の裏話・噂をお届けします。その他スポーツニュース、サブカルチャーネタ、連載コラムドラマレビューインタビュー中韓など社会系の話題も充実。芸能人のニュースまとめなら日刊サイゾーへ!

ページ上部へ戻る

人気連載すべて見る

元木昌彦の『週刊誌スクープ大賞』

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"元木昌彦による週刊誌レビュー

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士、かく語りき

“元アウトローのカリスマ”瓜田純士の最新情報をお届け! 嫁・麗子も時々登場。

トンデモ海外ニュース

世界中のびっくり珍事件をお届け。世界はやっぱり広かった!

深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』

最新作・話題作から珠玉の掘り出しモノまで、毎週1本必観の映画作品を徹底レビュー

じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

マンガレビューブログ管理人じゃまおくんが、世の中に埋もれる過去の名作マンガを発掘!

イチオシ企画

【キング・オブ・アウトロー】瓜田純士、かく語りき

“キング・オブ・アウトロー”こと瓜田純士が森羅万象を斬る不定期連載
写真
特集

ジャニー喜多川氏逝去で、ジャニーズ事務所はどうなる⁉

ジャニーさん死去でジャニーズ事務所がいよいよヤバい!?
写真
人気連載

高良健吾主演のR18作

 初恋の相手にもう一度逢ってみたい、そう思う...…
写真
インタビュー

足立正生が語る、若松孝二(後編)

【前編はこちらから】  インディーズ映画界の巨匠・若松孝二監督と「若松プロ」に集まっ...…
写真