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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.541

『チャーリー・セズ』全米を震撼させたシャロン・テート事件の真相

冴えない小男が女性たちを魅了したワケ

ロックスターを気取っていたチャールズ・マンソン(マット・スミス)。レコードデビューできなかった腹いせから、殺人計画を実行に移す。

 マンソン・ファミリーには20歳前後の女性たちが多く、マンソン・ガールズとも呼ばれた。なぜ、冴えない小男のチャールズ・マンソンは女性たちを魅了し、カルト集団を結成するに至ったのか。原作本『ファミリー』によると、10代のほとんどを監獄で過ごしたマンソンは、どうすれば女性を支配下に置くことができるかを自慢げに話すヒモたちからそのノウハウを学び、さらには催眠術やカルト教団についての本を読みかじったとある。

 マンソンが久しぶりにシャバに出たところ、世はヒッピーブーム。髭面で痩せこけていたマンソンは、「イエス・キリストにして悪魔」と自称し、ギターの弾き語りでもてはやされる。ラブ&ピースな時流に、うまく便乗した。人気バンド「ザ・ビーチ・ボーイズ」のドラマー、デニス・ウィルソンとも仲良くなり、徐々にファミリーを増やしていく。

 ファミリーに身を寄せた女性たちの多くは、家出少女たちだった。家庭にも学校にも居場所のない彼女たちの目には、世間のルールを無視して生きるマンソンはさぞかしかっこいい大人に映ったことだろう。マンソンはドラッグとSEXで少女たちを洗脳し、忠実な下僕としてしまう。人を疑うことを知らない女の子レスリー(ハンナ・マリー)も、「時計やカレンダーは棄てろ。機械に支配されてはならない」と安っぽい哲学を語るマンソン(マット・スミス)の術中に簡単に墜ちてしまう。マンソン・ガールズの気のいい先輩パトリシア(ソシー・ベーコン)たちと行動を共にするようになる。

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