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週刊誌スクープ大賞

『パラサイト』アカデミー4部門受賞、日本を追いかけていた韓国映画が、気が付けば数十歩も前に!

 文春に、自衛隊の一等海佐が「デリヘル経営者」だという記事がある。文春らしくない、よく分からない記事である。

 横須賀基地に勤務している一等海佐〈55〉が、女性専用のデリヘルの経営者を長年やり、自らが電話を受け、自らが相手のいるホテルなどに出向くというのである。

 いうまでもなく、自衛隊法で副業は禁止されている。しかも風俗では、即刻首だと思うが、海上幕僚監部広報室は、「本人に確認したところ、『風俗店を十年程度手伝ったことがある』と聞いています」と、悠長に答えている。こんな輩がいる自衛隊で国が守れるのか? 安倍ちゃんに聞いてみたいね。

 フライデーは、レバノンに逃げたカルロス・ゴーンが、レバノンの高級リゾートで、スキーを満喫していると報じ、彼のスキー姿の近影を掲載している。レバノンには多くの高級スキー場があり、ゴーンも別荘を持っているという。雪質はいいそうである。東京地検特捜部が見たら、怒り狂いそうだな。

 ところで、これは快挙である。2月10日、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」がアメリカのアカデミー賞の作品賞や監督賞を獲得したのである。

「ソウルの半地下住宅で暮らす貧しい一家が裕福な家庭に寄生(パラサイト)することで起こる出来事を描いたポン・ジュノ監督の作品。韓国が抱える経済格差や職業差別、受験戦争などが指摘されている」(朝日新聞DIGITAL 15時17分)

 下馬評では、『1917 命をかけた伝令』が本命だった。私も、監督賞は受賞するかもしれないが、作品賞は難しいのではないかと思っていた。

 ヨーロッパ映画でもなかなか受賞できないのに、アジア、それも韓国のリアルな現実を描いた作品が、ノミネートされただけでもすごいことだった。

 その上、アメリカ人は字幕が苦手である。あの速さについていけないのだ。

 そんな三重苦といってもいい映画が、ハリウッドが誇る作品賞の中に選ばれたのは、オリンピックで金メダルを取ること以上に難しい。

 韓国映画は、日本映画を手本にして成長してきた。北朝鮮との緊張関係があるから、それをベースにした映画はリアルで、日本でもヒットした映画は何本もある。

 だが今回の映画は、黒澤明と小津安二郎を足して、そこに社会性を持たせたといってもいいだろう。

 アメリカの格差、貧困問題もよく映画のテーマになるが、それをはるかに超えてリアルで迫力がある。

 ついにアジアの映画がアカデミー賞をと、感無量である。

 日本映画はアニメやコミックの映画化に力を入れ過ぎて、映画が本来持っている現在を写し取り、世に訴える映画作りをやらなくなってしまった。

 日本の後を追いかけていた韓国映画が、気が付けば、日本の数十歩も前を歩いていたのである。日本の映画人は反省すべきだ。

 小津は、どこの家庭にでもある些細な出来事を取り上げ、普遍化して見せてくれた。自分の周辺で起きている、小さいが大事なことに真っ向から取り組み、描くことを忘れていたのではないか。

 韓国映画に先を越されたことを恥じることはない。劣等感を持つ必要はない。だが、韓国映画にあって日本映画にないことは何かを、考えることだ。韓国に学べ。どえらいことをした韓国映画界に教えを乞え。お子ちゃま向けのひ弱な映画ばかり作ってきたことを反省すべきときだ。

 それにしてもすごいことをやったものだ、韓国は。おめでとう、韓国映画に乾杯だ。

 ポストは、東京五輪の前と後に「大混乱」が起きるという大特集をやっている。

 読んでみたが、こんなことが起きるのかと驚く内容ではない。例えば、ウイルス感染爆発が起きたら開催ができなくなる。

 五輪の前に都知事選があるが、いまのところ小池都知事が優勢のようだが、森喜朗や安倍首相が、対立候補を模索しているようだ。

 だが、大勢をひっくり返すほどのタマはいないようである。

 莫大な費用をかけて造った新国立競技場も、五輪後は大赤字を垂れ流す。選手村が分譲マンションになるが「買いか」「見送りか」。開会式までに暴騰する株は?

 世界一の統計システムが、日本はどれぐらい金メダルがとれるかを試算したところ、30個だそうである。

 とまあ、こんなことが書いてあるのだが、あなたは読みますか?

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