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『進撃の巨人』パクリマンガが「ジャンプ」でスタート!? 弁護士に聞く法的な著作権侵害のラインとは?

週刊少年ジャンプ公式サイトより

 今月より「週刊少年ジャンプ」(2020年10号/集英社)でスタートした新連載マンガ、『魔女の守人』(坂野旭)がちょっとした物議を醸している。

 ストーリーは〝魔〟(イビル)と呼ばれる異形の敵から人類を守る魔女と、そんな魔女と共に戦う騎士(ガード)のダークファンタジーだが、その設定や描写のいくつかが大ヒットマンガ『進撃の巨人』(諫山創)に似ているというのだ。

 ネット上ではまず、『進撃の巨人』の設定に似た城壁都市を舞台にしているという点に疑惑の目が向けられた。さらに主人公・ファフナは戦闘前に親指の付け根あたりをかむという“ルーティーン”を持っているのだが、それも『進撃の巨人』のメインキャラクターであるエレンが巨人に変身する際の行動と同じであることや、立体機動装置に似たガジェットが出てくることなどが「パクリではないか?」と指摘されている。

『進撃の巨人』といえば現在も「別冊少年マガジン」(講談社)で連載中だが、実は作者が最初に作品を持ち込んだのは「週刊少年ジャンプ」(集英社)編集部だったというのは有名な話。「ジャンプ」では採用されなかったが、その後、「マガジン」で連載が始まるや大ヒット作品に成長し、「『進撃の巨人』を蹴ったジャンプ編集部は無能」などという揶揄も飛び交っていた。

 そんな因縁のある作品の設定に似通った連載が「ジャンプ」でスタートしたとあって、一部のマンガファンから失笑を買っているわけだが、しかし「設定」や「アイデア」が似ているというだけで、「パクリ」認定していいものか? これに対して、山岸純弁護士はこう解説する。

「世間一般でいう”パクリ”には該当するでしょうが、法的にパクリとはいえないです。例えば『ドラえもん』の『未来からやってきて、気弱な小学生を秘密道具で救ってくれるネコ型ロボット』という設定は単なるアイデアであって、主人公を変え、登場人物を変え、画風を変えれば、法的な意味ではパクリ作品にはなりません。

 法的な意味でのパクリ作品、すなわち著作権侵害とは”創作された絵”が似ているかどうかであって、設定やアイデア、世界観、画風が似ているかどうかではないわけです」

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