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日本の企業、無くて良いものばかりだった? 新型コロナで代わる仕事の仕方、「対面での会議」がワースト1位

文=鷲尾香一(わしお・こういち)

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写真/Getty Imagesより

 新型コロナウイルスの感染拡大は、仕事のやり方を大きく変えた。転職サイトを運営するエン・ジャパンの企業アンケート結果(回答数:655社)によると、新型コロナ対応の結果、無くてよかったものとして「対面での会議」が1位となった。

「新型コロナの影響による働き方・社内制度の変更・対応を行ったか」では、86%の企業が対応したと回答。具体的な対応策としては、「社員が大勢集まる会議やイベントの禁止」(78%)、「テレワーク・在宅勤務の導入」(72%)、「オンライン会議システムの導入」(62%)がトップ3となった。

 新型コロナ感染拡大の防止策である「3密を避ける」ことを主眼に置かれた対応が、会議やイベントの禁止に始まり、テレワーク・在宅勤務、オンライン会議へと広がった格好だ。こうした動きは、50%以上の企業で出勤方法として「時差出勤の導入」(53%)や、営業活動の「訪問営業の自粛、オンライン化」(53%)、あるいは「出張の禁止・自粛」(53%)から「採用選考のオンライン化」(50%)と人材獲得にまで及んだ。

 中には、テレワーク・在宅勤務の推進により、「通勤手当を実費精算に変更した」企業もあった。

 仕事のやり方の変化は、これまで日常的に行われていたことに疑問を抱かせた。働き方・社内制度の変更・対応を行った86%の企業に、「変更・対応によって、無くてよかったもの」を聞いたところ、トップは45%の企業が回答した「対面での会議」だった。

 その理由としてあげられたのが、「まったく不要とは思わないが、オンラインにより出張や長時間の移動が必要なくなる」「紙の資料をPDFなどに置き換えても、支障がないことがわかった」といった指摘があった。

 次いで多かったのが25%を占めた「社内イベント」で、「社内イベントが中止・縮小となったが、不満は出なかった」「業務が軽減された」などの回答が寄せられた。

「定時勤務」との回答の23%にのぼった。「時差出勤にしたことで、個々のスタイルに合わせて柔軟に働けるようになった」「早朝出勤で通勤ラッシュも避けられ、仕事の効率も上がる」といった好意的な回答が出ている。

 新型コロナで最初の緊急事態宣言が出された時に話題となった「押印(ハンコ)」も21%の企業が回答した。押印は、「決裁書類などへの押印が必要なため、出社せざるを得ない」といった在宅勤務・テレワークの阻害要因として取り上げられたが、電子印鑑の利用などにより、徐々に押印の必要性が低下している。

 ところで「無くてよかったもの」には、回答数は少数ながらも、仕事のベースとなるような項目も含まれている。

 例えば、「書類での申請」については19%が、「出張」17%、オフィスワーク14%、顧客訪問12%、オフィスの固定席11%、固定電話10%が無くてよいと回答している。また、3%の企業が転勤をあげている。

 こうした回答は、在宅勤務・テレワークなどが対面での会議や書類での申請と押印、出張といった仕事のやり方だけではなく、おオフィス、オフィスワーク、オフィスの固定席、固定電話といった会社という“器”の物理的な必要性の低下を示唆している。

 新型コロナ対応の結果、無くてよかったものがある半面、「必要となったもの」もある。その多くは、在宅勤務・テレワークを行うためのシステムだ。

 回答では、「オンライン会議システム」が65%と最も多く、次いで、「テレワーク用のモバイルPC・タブレット」39%、「ネットワーク増強」34%、「電子決済システム」16%などとなった。

 最後に、「新型コロナの企業活動への影響は、いつまで続くか」との質問に対しては、「22年3月まで」が38%、「22年度内」が41%、「23年4月以降」21%となっており、今年度までと来年度までとの回答がほぼ同率だったが、それ以上に長期化するとの見方も20%を超えていた。

 新型コロナによって、仕事のやり方だけではなく、生活全体が大きく変化した。こうした変化が日常となり、普通となった時、人々の生活や仕事のやり方は新型コロナ以前に戻ることができるのだろうか。

鷲尾香一(わしお・こういち)

鷲尾香一(わしお・こういち)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」ほかで執筆中。

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Twitter:@tohrusuzuki

最終更新:2021/09/18 18:00

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