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錦織圭はもらい事故? 大坂なおみ日清食品契約終了で同社の方針に疑問の声

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大坂なおみ(写真/GettyImagesより)

 これが日本企業のやり方か!?

 12月27日、プロテニス選手の錦織圭と大坂なおみの所属先が、『日清食品』から『フリー』に変更されることを日本テニス協会が発表した。

「錦織は2012年、大坂は16年に日清食品と所属スポンサー契約を締結。看板商品でもあるカップヌードルの広告塔になっていました。12月に契約満了となったことで、同社は今後2人と契約を更新しないことを決定。その理由として『東京五輪が終わったことで区切りをつけ、今後はバスケットボールに軸足を移していく方針です』と、マーケティング戦略の変更があったことを挙げています」(スポーツ紙記者)

 このニュースに、ネット上では錦織に対して「巻き添え」「もらい事故」などと同情の声が聞かれるという。なぜか。

「錦織は選手としてのピークは過ぎた感があるとはいえ、依然として世界で活躍する日本人アスリートの代表格。さわやかなイメージも相まってCM好感度は常にトップクラス021年に元モデルの『観月あこ』こと山内舞さんと結婚したことで、今後はさらなるイメージアップも期待できるはず。一方の大坂は、東京五輪の結果も思わしくなく、本業以外でもトラブルに見舞われています」(前出・スポーツ紙記者)

 そうした中で「FLASH」(光文社/21年9月28日・10月5日合併号)が、大手広告代理店がスポンサー企業550社に行った「使いたくない芸能人」についてのアンケート調査を実施した所、大坂が女性部門のトップに立ったなどという記事を掲載した。

「正直、海外で盛んになっている人権問題に対する議論について日本企業は『どう対応したらいいかわからない』というのが本音でしょう。カーボンニュートラルだけでなく権利の平等を強くうたったSDGsに対しても、どう対処したらいいかわからず、コンサル企業に相談が殺到している状態のようです。とはいえ、日清食品とすれば大坂だけを契約打ち切りにすると世間から批判を浴びるのは目に見えていますから、バスケへの戦略チェンジを持ち出したようにも映ります」(広告代理店関係者)

 実際、日清食品は“大坂絡み”で2度の大炎上騒動を起こした過去がある。

「19年には、日清食品が大坂の肌を白く描いたアニメ広告が世界中に波紋を広げました。さらに、翌20年には、米国でアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんが白人警官に殺害された事件がきっかけで、人種差別に抗議する『BLM(Black Lives Matter、黒人の命は大切だ)』運動が世界中に広がり、大坂も過去に警察などの暴力の犠牲となったアフリカ系アメリカ人の名前が印刷された7枚の黒いマスクを着用して試合に臨みました。こうした人種差別問題について大坂が象徴的な活動を繰り広げる一方、日清食品は彼女のそうした社会的な姿勢には注目せず、『かわいい』などというコメントに終始した応援ツイートをしたことで、“可愛い女の子象を押し付ける企業”だと批判が殺到しました。正直、グローバルに展開する企業としては、あまりにも世界情勢が読めていないというマイナスのメッセージを見せる結果になってしまいました」(前出・広告代理店関係者)

 今後のことを考えると大阪は、日清食品を離れたほうが得策だったかもしれないが……。

黒崎さとし(編集者・ライター)

1983年、茨城県生まれ。ライター・編集者。普段は某エンタメ企業に勤務してます。

Twitter:@kurosakisatoshi

くろさきさとし

最終更新:2022/01/04 20:00
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