日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 三木聡監督、新作映画&『大怪獣』語る
映画『コンビニエンス・ストーリー』公開記念インタビュー

三木聡監督の新作は“違和感を楽しむファンタジー” あの『大怪獣』についても語る

狩猟民族と農耕民族の笑いの違い

――日本では「ゆるゆるギャグ」と呼ばれている三木ワールドですが、欧州ではブラックジョークとして受け入れられていた。

三木 どうなんでしょう。向こうでも「ゆるい」と思われてるんじゃないですか(笑)。

――日本人と海外の人は「笑いのツボ」が違ったりしますよね。

三木 よく言われていますが、外国の人のほうが笑いますよね。自分が面白いと思ったことに対して、大笑いする。『転々』が上映されたとき、広田レオナさん演じる画家が描いた「マリアナ沖海戦」の絵を三浦友和さんに見せるシーンで、ひとりだけ大笑いしていた人がいましたね。その人にとってはツボだったんでしょう。日本だと「面白い」と思っても、ひとりで大笑いする人はあまりいない。日本人はみんな笑うから、一緒に笑う。

――海外の観客は、自分にとっての「笑いのツボ」を積極的に求めてくる。

三木 狩猟民族だからなのか(笑)。海外の人は個性に対しての抵抗感は少ないのかもしれない。日本人は農耕民族だったことから、共同体という意識が強い。外出時はマスクを必ず着けておかなくちゃいけないとかも、そうですよね。

――場の雰囲気を壊すことを、日本人は避けたがる。

三木 空気を読むとか、読まないとか。そういったことに対する自由度は、海外に行くと感じますね。特に英国は『モンティ・パイソン』の国ですしね。70~80年代の英国のコメディ番組にもすごく影響を受けました。「先生の国」へ行って、宿題を発表しているような気分でしたね。

――日本と欧州を結ぶ「お笑いシルクロード」があったわけですね。マーク・シリング氏は米国人ですが、海外の方と仕事を一緒にする面白さみたいなものはありますか?

三木 価値観や面白いと感じるものは、人それぞれ違いますが、マークさんは米国出身だけど日本映画にも精通していて、フィールドが広いなと思いましたね。面白がりかたも含めて、守備範囲がすごく広い。

――日本の映画プロデューサーとは違う?

三木 日本の映画プロデューサーはみんな真面目です。芸術路線を求めていくのか、それともブロックバスター的に配給収入を上げることに力を注いでいるかの、どちらかだったりします。コメディの構造が分かっていて、面白がりながら仕事を進めるプロデューサーには、なかなか会うことがないような気がするなぁ。コメディの脚本を読めたり、映像化できる人は少ないかもしれない。芸術系の作品で、人間関係を深く描くベクトルに強い人は多いんでしょうけど。テレビではあれだけの数のお笑い番組があり、M-1やコント番組もあるのに、映画界にフィードバックしている人はあまりいないように感じます。何か理由があるんでしょうね。(3/8 P4はこちら

12345678
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed