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映画『コンビニエンス・ストーリー』公開記念インタビュー

三木聡監督の新作は“違和感を楽しむファンタジー” あの『大怪獣』についても語る

状況が大きく変わった映画界のこの20年

――加藤(成田凌)と惠子(前田敦子)、そして南雲(六角精児)、3人の奇妙な関係が描かれていく『コンビニエンス・ストーリー』。男女の三角関係は『大怪獣のあとしまつ』でも扱われていましたが、今回はより大人の恋愛として描かれています。今までの三木作品とはちょっと異なる、大人のテイストを感じさせます。

三木 3人という関係性は、価値観のズレが生まれやすい。僕はひとりっ子で、3人家族だったんです。親父と僕は変な箸の持ち方をして、母だけ正しい箸の持ち方なんだけど、うちでは変な箸の持ち方が正論になっていた(笑)。「3」は、「2」と「1」に分かれて、価値観がどんどんズレていく。コメディにもなるし、不条理なことにも繋がっていく。今回は恋愛という感情の流れの中で、「3」という関係性をもてあそんだ感じですね。シティボーイズも3人ですし、僕がいちばん最初に撮った『ダメジン』(2002年撮影、2006年公開)も3人のダメな男たちの物語でした。基本的にやっていることは同じです。

――初監督作『ダメジン』を撮ってから20年。映画界はこの20年でずいぶん変わりました。そのことを三木監督はどう感じていますか?

三木 僕が映画を撮り始めたころは、コメディ映画を撮る人は少なかった。最近はいろんなギャグ映画がブロックバスター的に公開されるようになりましたよね。福田雄一監督もそうだし、『翔んで埼玉』(19年)みたいな作品もヒットするようになった。

――三木監督がコメディ畑を耕してきたんじゃないでしょうか。

三木 僕は耕していません(笑)。僕の後には誰も付いてきていませんから。状況は変わり、自分自身が置かれている状況も変わってきましたし、演じる役者さんたちも変わってきています。決して、不毛な20年だったとは思いません。ただ、映画界全体としては、同一的な作品が多いのは仕方ないのかなぁ。キラッと光る映画が一本当たると、その後もキラッとした映画ばかりつくりたがる。でも、これはいつの時代も同じなんでしょうね。じゃあ、やりづらくなったのかというと、必ずしもそうではないと思います。『大怪獣のあとしまつ』にしても『コンビニエンス・ストーリー』にしても、よく企画が通ったなぁと。誰かが騙されているわけですけど(笑)。

――ある種の勘違いから、三木作品は生まれているのかもしれません。『コンビニエンス・ストーリー』は30~50館規模での公開。三木マニアとしては、三木監督がミニシアター的世界に帰ってきたようでうれしく思っています。

三木 自分自身のやっていることは、全然変わってないんですけどね。『大怪獣のあとしまつ』もいつもとやっていることは同じです。まぁ、パイが広がれば広がるほど、「意味の分からないものはやめてくれ」「せめて8~9割は意味の分かるものにしてくれ」となるんですけど。その点はミニシアター系の作品は自由度は高いですよね。(7/8 P8はこちら

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