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旧統一教会への弱腰報道のなぜ──朝日新聞が暴露恐れる“宴席”の内容

旧統一教会の“メディア批判”が激しさ増す中で…

 さらに後年、樋田は、朝日新聞の編集委員の1人が、統一教会側から金銭を受け取って、情報を流していたという元信者の証言を得ていた。

「(教団側は)五万円から十万円を渡して、被害者父母の会の情報の提供を受け、記事を抑えてもらったというものでした。残念ながら取材を試みた段階では、当人は亡くなっていて真偽は不明です」

 赤報隊事件は2003年に時効が成立してしまった。その後も取材を続けた樋田が、こういう。

「兵庫県警が作成した統一教会・国際勝共連合に関する捜査報告書はB4判で計五百八ページに上ります。重要な捜査対象であったものの特定の人物を事情聴取するところまではいかなかった」

 安倍元首相暗殺を機に、統一教会批判をメディアが競って報じているが、統一教会側も死に物狂いで正当性を訴え、メディア批判を露わにしている。

 もし、統一教会が、1988年に行われたという、世界日報と朝日新聞の幹部たちの手打ちの内容をすべて明かしたら、朝日新聞の統一教会問題に対する姿勢を疑問視する声が巻き起こるに違いない。

 朝日新聞批判は、慰安婦問題以上に厳しくなり、読者離れを引き起こすことは間違いない。朝日新聞の統一教会報道が腰が引けて見えるのは、このことがあるのではないかと思えてならない。

 朝日新聞が生き残るためには、自ら、この手打ちの会の全容を明らかにし、「二度とこのようなことはあってはならない」と宣言するしかないのではないか。

 朝日ジャーナルで統一教会批判を繰り広げ、世論を喚起した筑紫哲也が生きていれば、今の朝日新聞に何といっただろう。

 かつて、TBSのプロデューサーがオウム真理教側に事前にビデオを見せたことが大きな問題になった時、TBS『NEWS23』の『多事争論』で筑紫はこう語った。

「報道機関というのは形のある物を作ったり売ったりする機関ではありません。そういう機関が存立できる最大のベースというのは何かといえば、信頼性です。特に視聴者との関係においての信頼感であります。その意味で、TBSは今日、死んだに等しいと思います。過ちを犯したということもさることながら、その過ちに対して、どこまで真正面から対応できるか、つまり、その後の処理の仕方というのが殆ど死活に関わるということを、これまでも申し上げてきました。その点でもTBSは過ちを犯したと私は思います」

 筑紫哲也が朝日新聞を退社するのは1989年。朝日在籍当時、彼がもし統一教会との手打ちを知ったならば、「朝日新聞は死んだ」といっただろう。

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