ハライチ・岩井、ついに“じゃないほう”から脱出？ 鍵は新番組での坂上忍化

坂上忍の毒舌を再現!? ハライチ岩井、お茶の間での生かし方

　久しく指摘されてきたコンビ間格差も解消され、ようやくコンビとしてMCの大役を務めるまでになったハライチだが、今回の『ぽかぽか』出演を機に、バナナマンやオードリーのようなお茶の間の好感度が高い人気芸人MCコンビになれるか。新番組が成功すればハライチは上昇気流に乗れるのは言うまでもないが、失敗すればすでに評価の定まっている澤部はともかく、岩井は「やっぱり使えない」というレッテルを貼られ、以前のようなコンビ間格差がさらに広がりかねない。

「その意味でハライチの浮沈は新番組の成否にかかっているわけですが、懸念は番組のコンセプト。『みんなの“楽しい”が集まる場所』というものですが、このコンセプトに相応しいのは澤部であって、岩井ではない。フジのセンスのなさが垣間見えますよね（苦笑）。この路線で番組がスタートすれば澤部の独壇場となり、岩井はただの置物状態と化すでしょう」（同）

　もっともこうした帯の情報番組は長期的展望に立って放送されるため、視聴率などの反応を見ながら番組が軌道に乗るまで、リニューアルによる試行錯誤が重ねられるのが普通。そう簡単には打ち切られない。そう考えると、たとえ『ぽかぽか』がスタートダッシュに失敗したとしても、その後の軌道修正によっては成功のチャンスもあり得るということだろう。

　たとえば、TBSの朝の情報番組『ラヴィット！』は当初、『ヒルナンデス！』（日本テレビ系）の“劣化版”などと批判を浴びるようなユルい内容だった。だが、リニューアルによって現在の大喜利番組のようなバラエティー路線に軌道修正し、お笑い好きなど一定層を確保できている。

「まだ放送開始前ですが（笑）、『ぽかぽか』をリニューアルするとすれば、岩井の毒舌を生かしたトークバラエティーに路線変更すべきです。要は前々番組の『バイキング』のような内容に戻せ、ということです。関係者からすれば、MCだった坂上忍の何かと物議を醸しがちだった過激な言動には懲り懲りかもしれませんが、あれは坂上がベテランの大御所芸能人だったためストッパー役となる出演者がいなかったから。しかしハライチがMCであれば、岩井が過激な発言をしても好感度の高い澤部がストッパーとして機能するので、必要以上の炎上騒ぎには発展しないはず。その一方で岩井の発言がネットニュースなどで話題になれば、視聴率アップに貢献すると思うんですけどね」（同）

　フジには早くに見限った『ポップUP！』の二の舞とならぬよう、くれぐれも長い目で新番組を育てていってもらいたいものだ

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マキタカフミ（ライター）

大分県出身。大学卒業後、金融専門紙記者や経済誌編集者を経てフリーライターに。「週刊SPA！」（扶桑社）、「実話ナックルズ」（大洋図書）、「一個人」（KKベストセラーズ）などに執筆。その分野は経済からエンタメ、グルメまで多岐にわたる。 著書に『神奈川あるある ご当地あるある』（TOブックス）など。

まきたかふみ