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『最高の教師』担任殺しの生徒は誰? 加藤清史郎が“ミスリード”なら有力なのは…

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ドラマ公式サイトより

 運命は変えられるという希望と、変えられた運命が必ずしも幸福とは限らないという不安。相反するものが同居するのがこの作品だと思う。7月15日に放送開始となった日本テレビ系土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の第1話は、令和版いじめ劇のセンセーショナルさに驚かされ、そして役者・芦田愛菜の迫真の演技に引き込まれる高密度の内容だった。

 同作品は放送前からにわかに話題を呼んでいた。YouTubeなどで公開された告知ティザーでは、中学生同士の血塗られた争いを描いた映画『バトル・ロワイヤル』にも使われたことでも有名なモーツァルトのレクイエム「怒りの日」をバックに、教室内で三者三様に振る舞う鳳来高校3年D組の生徒30人と、それに無表情で対峙する担任教師・九条里奈(松岡茉優)の構図が映され、「この生徒たちは、1年後、私を殺す30人の容疑者なのだから」という九条の心の声が流れる。その衝撃的な設定はサスペンスフリークのみならず、近年話題を集める“考察モノ”好きの好奇心をくすぐる内容だった。

 予告通り、九条は第1話にして何者かに突き落とされ、蘇った。正確には、犯行が行われた卒業式の1年前にあたる始業式にタイムリープした。犯人の手がかりは「D組卒業おめでとう」と書かれたコサージュ。つまりはD組の生徒30人が容疑者だ。奇妙な出来事に戸惑いつつも、1年後に死が待ち受ける運命を変えるため、九条は犯人につながる糸口を探そうと、平穏を心情とする教育スタイルを返上し、令和の時代にコンプライアンス全無視のあの手のこの手を尽くして生徒たちと向き合おうとする。

 第1話で九条が覆したのは、芦田愛菜演じる鵜久森 叶(うぐもり・かなう)の運命だった。クラス全員からいじめられ、不登校の末に命を絶つという結末が待ち受けている九条は、その運命を変えるべく、いじめの証拠を盗撮・盗聴・監禁という“アウト”な方法であぶり出した。「あなたのためなら何でもする」という言葉どおりの徹底ぶりに鵜久森は九条に心を開き、涙ながらにごく普通の高校生活を送りたいという思いを、九条とクライメイトに打ち明ける。若い命を救うことができなかった痛ましい出来事がニュースに流れる現代社会で、フィクションのセリフとして割り切れた視聴者はどれだけいただろうか。

 現代のいじめ問題にメスを入れた第1話だったが、九条殺害の容疑者がクラスにいることを忘れてはならない。“掃き溜めクラス”とののしられるほどの問題児にして曲者ぞろい。仮に10話完結だとしても、容疑者を絞り、犯行前に立証するのはさながら難解なパズルだ。

 第1話終了段階で候補を挙げるとしたら、まずは危険度で測りたい。問題児集団のリーダー・相楽琉偉(さがら・るい/加藤清史郎)は、自身に逆らうもの、自身の欲望を妨げるものに敵意をむき出しにする。その態度から犯人候補筆頭と言っていいだろう。ただ、目立つ相楽の陰で、九条への殺意を膨らませる存在が潜んでいる線もある。

 現状ではまだD組の生徒のキャラクターが見えていないため、今回はキャストのネームバリューから探っていきたい。やはりもっとも目を引くのは、父に名優・窪塚洋介をもつ若手俳優の窪塚愛流。窪塚演じるバンドマンの生徒・栖原竜太郎(すはら・りゅうたろう)で気になる部分は、ドラマ公式サイトの紹介文〈世界はとてもイージーなモノという感覚を持つバンドマン。人付き合いが得意で、学校外含め、様々な人間と繋がっている〉。“世界はとてもイージー”、“様々な人間と繋がっている”と、清廉なルックスとは裏腹に諸刃の危険な要素を持っていることがわかる。

 そして、あくまで可能性として示したいバッドエンドがある。タイムリープした九条がD組を変えようとして、より凄惨な事件が起こるという可能性だ。犯行動機は不明ながら、校内で九条を突き落とすほどの犯人だ。今後、九条の教育改革により改心する生徒が現れたとしても、それが犯人の逆鱗に触れ、卒業式の前に“新たな被害者”が出てしまうのではないか。さながらマルチエンディングのTVゲームのように……。

 第2話以降の序盤は、過激派・相楽グループと九条の攻防がメインになると筆者は予想する。一見すると感情的な相楽が犯人最有力だが、それはミスリード。そのあいだにD組の教室には犯人につながる手がかりが落ちるに違いない。高校生の皮をかぶった殺人犯、問題児集団を掌の上で踊らせる“フィクサー”の痕跡は、今夜放送の第2話で見つかるだろうか。

■番組情報
土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された
日本テレビ系毎週土曜22時~
出演:松岡茉優、芦田愛菜、奥平大兼、加藤清史郎、當真あみ、茅島みずき、山時聡真、本田仁美(AKB48)、窪塚愛流、福崎那由他、田牧そら、山下幸輝、寺本莉緒、萩原護、詩羽、田中美久(HKT48)、浅野竣哉、丈太郎、柿原りんか、橘優輝、莉子、田鍋梨々花、夏生大湖、藤嶋花音、岩瀬洋志、阪本颯希、岡井みおん、藤﨑ゆみあ、のせりん、細田善彦、長井短、サーヤ(ラランド)、犬飼貴丈、荒川良々、松下洸平
脚本:ツバキマサタカ
音楽:松本晃彦
主題歌:菅田将暉「ユアーズ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
演出:鈴木勇馬、二宮崇
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:福井雄太、鈴木努、秋元孝之
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
公式サイト:ntv.co.jp/saikyo

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/07/22 12:00
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