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TVerドラマ人気ランキング特別編

『真夏のシンデレラ』3位転落、『ハヤブサ消防団』は『トリリオンゲーム』超え…TVerお気に入り登録者数ランキング

『真夏のシンデレラ』3位転落、『ハヤブサ消防団』は『トリリオンゲーム』超え…TVerお気に入り登録者数ランキングの画像
『ハヤブサ消防団』ドラマ公式サイトより

 「テレビ番組の無料見逃し配信」としてすっかり定番化したTVer。今年5月には月間動画再生数が3億5877回と過去最高を更新し、TVer単体の月間アクティブユーザー数(MAU)も同様に過去最高記録(2800万)を達成した。TVerの月間動画再生数は2020年10月の時点では1億回、2021年10月時点では2億回、今年3月時点で3億回であり、右肩上がりの勢いでサービスが浸透・成長していっていることがわかる。

 TVerが公開している再生数ランキングにおいて、ドラマの放送時期は総合トップ30の大半をドラマが占拠しており、TVerアプリの累計ダウンロード数も今年4月時点で6000万を突破。令和のドラマ視聴においてTVerは間違いなく無視できない存在だ。

 しかしTVerは、かつては番組再生数の実数をクール毎にランキング形式で発表していたものの、2022年1-3月期を最後に発表がなくなった。初回の見逃しの再生数や、新記録を打ち立てた際(『silent』はTVerでの累計再生数が7300万回を超えて歴代新記録)などに発表される程度にとどまっており、具体的な数字が公開される機会は少ない。

 そこで、視聴率だけでは見えにくい夏ドラマの人気度合いを、TVerの「お気に入り登録者数」から測ってみる。今回は、8月10日0時時点での登録者数を、前回記事(7月25日時点)との比較から見ていく。

『VIVANT』常勝体制、『最高の教師』『ハヤブサ消防団』の勢いも注目

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 堺雅人主演のTBS系日曜劇場『VIVANT(ヴィヴァン)』は前回に引き続き1位。いち早くお気に入り登録者数100万人を突破した『VIVANT』だが、その勢いは衰えず、2週間ほどで+36万と増加ペースも圧倒的で、2位以下との差はますます開いていっている。世帯視聴率でも大河ドラマ超えで今期ナンバーワンだが、TVerでもその強さは変わらず、今期の覇権ドラマ確定といえるだろう。

 増加率で『VIVANT』に続くのが松岡茉優主演の日本テレビ系土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』で、お気に入り登録者数では長らく『VIVANT』に続く2位だったフジ月9『真夏のシンデレラ』をついに追い抜き、登録者数2位に浮上。教師が問題のある生徒を導いていく学園モノに留まらず、タイムループというSF的な仕掛けと、主人公を殺すことになる犯人捜しというミステリー要素により、じわじわと人気が高まっている印象だ。『最高の教師』はさらにTVerとYouTubeで「3年後」を描くスピンオフドラマ『3年後の僕たちは』も配信しており、『最高の教師』の考察を煽る仕掛けになっているのも功を奏しているだろう。なお、隣のクラスを舞台にしたクロスオーバー作品『最高の生徒~余命1年のラストダンス~』は独立した別作品としてカウントされているが、こちらも28.1万人で今期19位(順位は変わらず)となっている。

 森七菜×間宮祥太朗のフジテレビ系月9ドラマ『真夏のシンデレラ』は3位に転落したが、それでも増加ペースは好調。『VIVANT』『最高の教師』『真夏のシンデレラ』の3作のみが現時点でお気に入り登録者数100万を超えた作品となっている。4位の坂口健太郎主演の読売テレビ制作・日本テレビ系列放送の日曜ドラマ『CODE-願いの代償-』とは10万以上の差をつけており、『CODE』は7月2日が初回放送とスタートが早かったこともあって増加ペースがかなり下がっているため、上位3位の座は今後も揺らがないだろう。

 その4位の『CODE』を追い抜きそうな勢いを見せているのが、中村倫也主演のテレビ朝日系木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』。田舎の狭いコミュニティを舞台にした田園ミステリーで、クセのある名優たちを多く取り揃えていることもあり、どの登場人物も怪しさプンプンで、さらにドラマとしての脚色もうまく働いており、非常に評判の高い作品だ。『世界水泳』の関係で放送が1週休み(7月27日)となったこともあって増加ペースはゆっくりしてはいるが、こちらも『最高の教師』同様じわじわと伸びてきており、9日0時時点でTBSドラマ『トリリオンゲーム』を抜いて今期5位まで浮上しており(前回7位)、10日0時時点ではさらに差を広げ始めている。そして『CODE』との差は3万で、増加率では『ハヤブサ消防団』が倍となっていることから、『CODE』を抜いて今期4位まで上るのも時間の問題かもしれない。

 6位に転落となったSnow Man・目黒蓮主演のTBS系金曜ドラマ『トリリオンゲーム』は世帯視聴率の減少も気になるところだが、TVerお気に入り登録者数の増加率もやや落ち着き始めている。その『トリリオンゲーム』に迫っているのが、現状今期7位となっている、Sexy Zone・菊池風磨主演のカンテレ制作・フジテレビ系列放送の火ドラ☆イレブン『ウソ婚』。前回は両者の間は2万ほどの差があったものの、今やその差は1万以下。増加率も『ウソ婚』のほうが大きく、『トリリオンゲーム』は、『ウソ婚』に抜かれ今期7位まで下がるという可能性も見えてきた。

 以降はほぼ動きがなかったが、『CODE』同様に初回放送が早かった伊藤沙莉主演のテレビ朝日系火曜ドラマ『シッコウ!!~犬と私と執行官~』あたりも増加率の鈍化が目立つ。こうしたなか、遅れてスタートした深夜ドラマが勢いを見せていて、深川麻衣×前田敦子×石井杏奈によるクライムサスペンス『彼女たちの犯罪』(日本テレビ系で7月20日スタート)がトップ15入り。そしてSixTONES・松村北斗×なにわ男子・西畑大吾のダブル探偵ドラマ『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系で7月29日スタート)は今期14位まで上昇。特に『ノキドア』は、前回の記事では放送開始前の時点ながら22.7万人の登録があったことに触れたが、放送がスタートしたことで増加率の高さが目立つ。この勢いなら、13位の『癒やしのお隣さんには秘密がある』(日本テレビ系)はおろか、12位の『ばらかもん』(フジテレビ系)や11位の『警部補ダイマジン』(テレビ朝日系)あたりも抜き去る可能性を秘めている。今後の推移に注目したい。

 

新城優征(ライター)

ドラマ・映画好きの男性ライター。俳優インタビュー、Netflix配信の海外ドラマの取材経験などもあり。

しんじょうゆうせい

最終更新:2023/08/10 12:00
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