『真夏のシンデレラ』2位返り咲き、『ウソ婚』再浮上…TVerドラマ人気ランキング

2023/08/26 11:00

ウソ婚 VIVANT TVer 真夏のシンデレラ

『真夏のシンデレラ』2位返り咲き、『ウソ婚』再浮上…TVerドラマ人気ランキングの画像1 — 『真夏のシンデレラ』公式サイトより

　在京民放キー局5社を中心として2015年10月に始まったTVer。参加局、取り扱う番組も増え、2023年5月には月間動画再生数が3億5877回と過去最高を更新し、TVer単体の月間アクティブユーザー数（MAU）も2800万の過去最高記録に達するなど、もはや定番のサービスとなった。今や「見逃し配信」は当たり前となったが、やはりTVerではドラマが圧倒的に見られており、ドラマの見逃し配信需要がこのサービスを牽引していると言えるだろう。

　しかしTVerにおける再生回数は基本的に非公表で、期ごとの番組再生数ランキングなどで一部が明らかになるか、あるいは新記録を打ち立てた時などに番組側が発表する程度。そのため、視聴率をもって番組が語られてしまう状況が長らく続いている。

　そこで、TVer再生数ランキングの総合ランキングを定点観測することで、視聴率とは違ったドラマ人気をある程度は可視化できるのではないか、と考えたのが本企画だ。総合ランキングでの順位に対しポイントを付け、合計した結果から日刊サイゾー独自の「TVerドラマ人気ランキング」をご用意した。今週は8月19日（土）～8月25日（金）までを観測（1日2回、決まった時間にTVer総合ランキングをチェック）した結果をお伝えする。

『VIVANT』5連覇、『真夏のシンデレラ』と『ウソ婚』は再浮上

　今回の結果は以下のとおり。

　TBS系日曜劇場『VIVANT（ヴィヴァン）』の強さは変わらず、5週連続首位を達成。TVer再生数ランキングでも最低順位が総合7位、お気に入り登録者数もまだまだ2ケタ増／週と勢いがある。お気に入り登録者数は26日0時時点で164.4万まで来ており、このペースが衰えないのであれば、最終回で200万の大台に乗せるかもしれない。福澤克雄監督によれば、27日放送の第7話が「一番衝撃的な回」になるそうで、右肩上がりの視聴率もさらにアップしそうだ。

　今週は2位に変動が。お気に入り登録者数で『VIVANT』に次ぐ今期2位の座についている日本テレビ系土曜ドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』が先週まで2週連続で本人気ランキング2位をキープしていたが、今週はフジ月9『真夏のシンデレラ』が3週ぶりに2位に返り咲き。TVer再生数ランキングの推移を見てみると、『真夏のシンデレラ』は先週は総合トップ3滞在期間が2日、最低順位は総合17位だったのが、今週は総合トップ3滞在期間がわずかに伸び、さらに最低順位も総合15位に踏みとどまるなど、前週よりわずかに好調だった。一方で『最高の教師』は、先週は総合トップ10滞在期間が6日あり、最低順位も総合13位だったが、今週は総合トップ10滞在期間は4日強に減少、最低順位も総合15位と鈍さがあった。

　先週3位だったテレビ朝日系木曜ドラマ『ハヤブサ消防団』もこれに伴い今週4位にダウン。こちらも先週からポイントダウンが目立つが、川口春奈の過去エピソードが中心となり、大きな展開が少なかったのも影響したか。いよいよ折り返しに入ったので、ここからどれだけ盛り上がってこれるか。視聴率では久々に9％台に復活しており、上昇トレンドにありそうだ。なお、TVerお気に入り登録者数は99.5万人（26日0時時点）にまで到達しており、次週には今期4作目の100万台突破となるだろう。

　5位のTBS系金曜ドラマ『トリリオンゲーム』、6位の日本テレビ系日曜ドラマ『CODE－願いの代償－』は順位変動ナシだが、同率6位に浮上してきたのがカンテレ制作・フジテレビ系列放送の火ドラ☆イレブン『ウソ婚』。7月29日（土）～8月4日（金）週は5位まで上る勢いを見せ、そこから先々週6位、先週9位とダウンしていったが、今週ふたたび6位に再浮上。お気に入り登録者数では『トリリオンゲーム』超えの今期6位（94万人／26日0時時点）となっているだけに、もう少し勢いがあってもよさそうだが……。

フジテレビのドラマはほとんどが苦戦

　以降はほぼ変動ナシだったが、19日にフジテレビ系土曜プレミアムで『ほんとにあった怖い話　夏の特別編2023』が放送された関係で、同作が今週12位にランクイン。また、映画公開を間近に控え、2022年1月期のフジ月9『ミステリと言う勿れ』の再配信が今週15位にまで浮上している。これにより、フジテレビ系水曜ドラマ『ばらかもん』が先週14位からトップ15圏外（今週16位）になったが、気になるのは先週15位だったテレビ朝日系オシドラサタデー『ノッキンオン・ロックドドア』が今週20位にまでダウンしていることだ。TVer再生数ランキングでの動きも明らかに失速しており、やはり推理モノを30分枠で、ひとつのエピソードにつき導入と解決編の2話に分ける構成は悪手だったのではないだろうか。

　また、田中圭主演のテレビ東京系ドラマ8『ブラックポストマン』が18日にスタートしたものの、本人気ランキングのトップ15には入らず、今週18位に初登場。お気に入り登録者数も26日0時時点で16万人と伸びがいまひとつ。やはり初回2時間スペシャルはハードルが高いように思える。

　ただ、これより低いGP帯ドラマが、フジテレビ系月10ドラマ『転職の魔王様』（今週19位）、テレビ朝日系日曜ドラマ『何曜日に生まれたの』（今週21位）、フジテレビ系木曜劇場『この素晴らしき世界』（今週24位）。『このすば』は視聴率も3％台を連発とかなり苦しいが、今期のフジテレビドラマは、月9『真夏のシンデレラ』と深夜帯の『ウソ婚』がTVerで好調なのを除いて、いずれも厳しい状況にあることがうかがえる。フジは10月期から金曜21時枠も増えるが、はたして大丈夫だろうか。

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