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『新空港占拠』最終回で菊池風磨“青鬼”が…映画化の伏線? 山猫の正体はやっぱりアノ人

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日本テレビ『新空港占拠』公式サイトより

 3月16日、櫻井翔主演の土曜ドラマ『新空港占拠』(日本テレビ系)が最終回を迎えた。

 本作品は昨年放送された『大病院占拠』のシリーズ続編。前話で「かながわ新空港」を占拠したテロリスト集団「獣」の全容が明らかになった。注目された「犬」は岩槻(白石聖)であることがわかり、「獣」の悠月(高橋メアリージュン)・駿河(宮本茉由)が武蔵(櫻井翔)の失踪した兄の娘であること、兄がすでに殺されていたことが判明した。獣の一部メンバーは逮捕されるも、事件の発端とされる政治・経済の“裏の権力者”「山猫」の正体はわからないままだ。「獣」の中でも過激派の大河(ジェシー)が空港に侵入し、人質を皆殺しにするため拉致して逃走。最終決戦の舞台となる横浜ベイサイドホテルを占拠した。大事な人を守るため、悠月は大河を追走するが……。

 大河は武蔵と悠月に、ホテルに30分以内ように来るよう命じる。間に合わなければ、人質の武蔵の妻・裕子(比嘉愛未)らの命はないと脅す。指揮本部のさくら(ソニン)は「獣」のメンバーで元同僚である丹波(平山浩行)に大河を止める方法を聞く。丹波の助言を受け、さくらはホテルの通信システムを遮断し、その隙にSIS隊員を侵入させることに成功した。一方の武蔵も現場に到着。そこにはSISの格好をした悠月がいた。

 いよいよ大河と対峙する武蔵。大河の目的は、メタン採掘計画「Mプロジェクト」にかかわる人間を皆殺しにすることだった。前話で明らかになった、莫大な利権のためだけに新空港建設の裏で極秘に進められていた計画である。

 そして大河は、この計画の首謀者である「山猫」の正体を知っていた。その正体は、武蔵の姉で議員の二葉(奥貫薫)。ドラマ中盤から視聴者の間で「怪しい」と言われていた二葉がやはり真の黒幕だったのだ。

 正直なところ、メインキャストの面々を見ると最終話目前で「もうこれ奥貫薫しかないな……」と消去法でわかる部分はあった。裕子や「獣」のメンバーが黒幕では、話の筋道が合わなくなるからである。最終回に豪華ゲスト俳優を出して無理やり「黒幕」とする手もあったが、しっかりメインキャストから「山猫」を出す点は割と好感が持てる。

 二葉は「Mプロジェクト」成功のために邪魔者を殺し、空港を建設してきたのだ。心底悪い奴である。人質にいた二葉は「その通り、私が山猫」と自身の正体を認める。武蔵の兄・健一も道路建設談合をネタに北見(手塚とおる)をゆすろうとしていたようだ。家族が悪人だらけで武蔵がかわいそうだ。

 真相を暴いた大河は人質もろとも爆破ですべてを葬ろうとするが、武蔵との格闘戦の末、悠月の銃弾を受けて倒れてしまう。「獣」のメンバーは全員逮捕、人質も無事だった。二葉は「武蔵の養育費のためだった」と告白し自ら命を断とうとするが、説得によってそれも断念する。これにてMプロジェクトも新空港占拠も終わったのだった。

 武蔵と裕子にまた平和な日々が訪れる。しかし最後の最後、拘置所の被告人が逃走したとの警察無線が入った。そして『大病院占拠』で首謀者だった青鬼(菊池風磨)が何者かに「ありがとうございました。助けていただいて」と電話で感謝を告げるのだった……。

 ラストで菊池風磨がまた何かを起こすフラグを立てたうえでの終了。一部では「映画化」の情報もあっただけにこれも一つの布石なのだろうか。ドラマ全体としては、大がかりな占拠を行う割に、「獣」の集団の復讐理由がかなり個人的なものばかりで、空港占拠まで行く理由としては弱い点が気になった。だが、一つ一つの恨みの集積が時に大きな出来事に発展するというのは現実世界でも起こり得ることだ。

 こういった「伏線回収」ドラマはSNSの発展で作るのが難しいジャンルである。果敢に続編で挑戦した制作陣の尽力は確かだったように思える。

■番組情報

土曜ドラマ『新空港占拠』

日本テレビ系毎週土曜22時~

出演:櫻井翔、比嘉愛未、ジェシーSixTONES)、白石聖、ぐんぴぃ春とヒコーキ)、片桐仁、ソニン、奥貫薫ほか

脚本:福田哲平
音楽:ゲイリー芦屋
主題歌:Snow Man『W』
演出:大谷太郎、茂山佳則、伊藤彰記
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/dbs2/

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2024/03/18 16:30
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