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今週の『金曜ロードショー』を楽しむための基礎知識㊱

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』京アニが“女性の社会進出”を実直に表現

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金曜ロードショー『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』日本テレビ 公式サイトより

 2018年に放送されたテレビアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は北米最大のアニメ・コンベンション「Anime Expo 2017」で、第一話が世界に先駆けてワールド・プレミア上映されるほど話題に。その後、ネットフリックスが全世界配信を手掛けた注目作だ。

 好評を受け、2019年には『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -』が劇場公開。それらに続くシリーズの完結編として2020年に公開された『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が金曜ロードショーにて初放送です。

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のあらすじ

 大陸を二分した戦争が勃発。南西側の名門ブーゲンビリア家の当主、ギルベルト少佐は兄のディートフリートに戦災孤児の少女を「道具として使え」と押し付けられる。言葉もろくに話せず、読み書きもできないその子にヴァイオレットと名付け、少年兵として教育を施す。彼女はやがて一個分隊にも匹敵する「戦闘人形」の異名で知られるようになったが、感情の乏しい殺人機械にしてしまったことを、ギルベルトは悔いていた。

 戦争が激化する中、ギルベルトを守るために両腕を失いながらも上官である彼を救おうとしたヴァイオレットに、ギルベルトは「自由になれ」そして「心から、愛している」と告げる。

 直後、砲撃を受けて気を失ったヴァイオレットは救出され、療養中だというギルベルトの帰りを待ちわびながら、ギルベルトの友人だったホッジンズが終戦後に設立したC.H郵便社で、読み書きができない市民のために手紙の代筆を行う‟自動手記人形”として働きはじめる。ギルベルトの命令を聞くことだけがすべてだったヴァイオレットは「直接伝えられない言葉を手紙にする」仕事を通じて、ギルベルトの「愛している」という言葉の意味を知ろうとする。だが、ギルベルトは砲撃を受けた際行方不明になり、戦没者として処理されていた。以上がテレビアニメ版の大筋の物語だ。

 劇場版ではデイジーという少女が祖母の葬儀に参列、遺品の中から手紙の束を見つける。それは曾祖母から誕生日の度に受け取ったバースデーカードで、病のために早くに亡くなってしまうことがわかっていた曾祖母は娘のために、50年に渡って誕生日に手紙が届くようにしていた。その手紙を「代筆」したのは‟自動手記人形”のヴァイオレット・エヴァーガーデンだった(この代筆のエピソードはテレビアニメ版で描かれた)。

 デイジーは代筆したヴァイオレットの事が気になり調べてみると、彼女が務めていたC.H郵便社は国営の会社となり移転していた。ヴァイオレットも18歳の時に仕事を辞め、以後の消息は途絶えていた。デイジーはヴァイオレットがなぜ自動手記人形の仕事を辞めたのか、そしてどこへ去ったのか、彼女の足跡を求める旅に出る。

 50年以上経った時代のデイジーが、テレビシリーズ以降のヴァイオレットの物語を辿っていくという構成の完全オリジナルストーリーだ。

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