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封鎖の街を包む「死の煙」

【新型肺炎】数万人の犠牲をひそかに火葬!? 中国・武漢市で、大気中の二酸化硫黄が謎の増加中

Windyが実際に示した武漢市上空のSO2 濃度(香港01より)

 2月16日現在、感染者数7万人超、死亡者数1,765人と増加を続ける新型コロナウイルスだが、世界各国のメディアでは中国当局が発表しているこうしたデータに疑いを持っていることも事実だ。

 天気情報アプリとして知られている「Windy」では世界の主要都市の上空に漂う二酸化硫黄(SO2)の濃度も見ることが可能なのだが、海外メディアの報道によると、「(Windyのデータによれば)2月8日、武漢の大気中のSO2含有量が危険水準である1立方メートル当たり80マイクログラムを大きく超え、1,342マイクログラムに達し、最高で1,700マイクログラムの超高濃度に達した」という。こうした高濃度のSO2が発生する要因には有機物が大量に燃やされていることが予想されるとした上で、数千~数万に及ぶ遺体を火葬しているのではないかと報じたのである。新型コロナウイルスによる死者数を実際より少なく見せるため、中国当局が遺体を大量に火葬しているのではないかと伝えているのだ。

武漢市の路上では、このように突然倒れる市民もいるという

 こうした報道について、中国環境観測センターは公式見解を発表し、「関係部門で調査を行った結果、Windyの示すSO2濃度には大きな誤りが確認できた」と真っ向から否定。同センターでも常に各都市上空におけるSO2濃度の観測を行っており、Windyが武漢市のSO2濃度の異常を示した日、同センターが観測した数値は4~8マイクログラムとなっており、Windyの示すデータは信用できないとしたのだ。また、北京市におけるSO2濃度についてもWindyは同センターの観測データより4~60倍多い数値を示すなど、普段から誤差が大きく出ていると指摘。「中国では大気中の汚染物質について、国際標準を基にした《環境空気質量標準》という指標を設け、正確に測定されている」と主張している。

 確かに、武漢市内には4つの火葬場があるが、それらをフル稼働させたとしても、一日で数千~数万もの遺体を火葬することが不可能であることは明白だ。同市内の新型コロナウイルスによる死者数は、2月8日時点の当局の発表では600人未満だった。しかし、同市の経済活動はほぼ停止状態にあり、火力発電所などを除き、SO2を排出するような工場の操業も行われていないはずである。

 では武漢市の大気中のSO2濃度上昇は何を意味するの? 中国事情に詳しい吉井透氏は話す。

「考えられるのは、遺体を通常の火葬場以外の場所でひそかに焼却処分しているという可能性でしょう。同市では、新型肺炎の犠牲者の遺体は、『感染防止』のために当局が処理することになっているので、十分あり得る話です」

 武漢市の封鎖が解除されるまでに、一体何人が闇に葬られることになるのだろうか……。

廣瀬大介(ひろせ・だいすけ)

明治大学卒業後、中国の重慶大学へ留学。メディア論を学び、帰国後は中国の社会問題についてウェブメディアを中心に執筆している。

ひろせだいすけ

最終更新:2020/02/17 15:05
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