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年末特別コラム【六代目山口組vs神戸山口組 2020】

山口組分裂騒動のキーマンとターニングポイント…誰がこの問題に終止符を打てるのか?

権太会による熾烈な切り崩し

 その節目になる動きが、2019年、最前線で起きた。

 まだ勢いに乗っていた神戸山口組と対峙する中で、前線に立ち続けていた三代目弘道会若頭である野内正博組長が率いる野内組に、神戸山口組サイドから、関西の裏社会では誰しもがその名を知る権太会の平野権太会長が相談役として加入したのだ。弘道会といえば、司組長や髙山若頭の出身母体であり、六代目山口組の中核組織だ。その傘下に、神戸山口組では実力派として知られた平野会長が加わった。そこからの権太会による神戸山口組への切り崩しは、一気に活発化していき、権太会は爆発的な拡大を見せたのである。

 そうした切り崩しは、神戸山口組サイドに対してだけではない。絆會からも権太会への移籍が進み、それにより、他組織から六代目山口組に復帰するという流れが拡大していったのだった。

 一度、激しく動きくなった流れは、誰にも止めることができず、それによって勢いを増した六代目山口組サイドは、さらに神戸山口組の直系組長たちを襲撃するという、目に見えた武力攻撃を行使したのである。分裂問題のターニングポイントを挙げるとしたら、ここを外すことはできないだろう。そして、前線におけるキーマンとなったのが、野内組長と平野会長といえる。

 一方で、2017年に神戸山口組を割って出て、独自路線を歩んでいた絆會にも潮目が変わる瞬間が存在した。神戸山口組時代、戦場となった長野県下において、野内組と何度も熾烈な争いを繰り広げ、その侵攻を妨げてきた元竹内組・金澤成樹組長の、発砲事件による戦線離脱だ。

 金澤組長は、山健組時代から織田会長につかえ、新生された絆會では若頭に就任したばかりだった。前述の通り、織田会長が一斉を風靡した影には、同会長に忠誠を誓った生粋の若い衆の存在は無視できない。その筆頭格にあった金澤組長が、自身の出身である竹内組が三代目弘道会に移籍するという状況をめぐり、身内ともいえる竹内組組長に発砲し、負傷させ、全国指名手配されることになったのだ。その瞬間、どれだけ攻めても揺らがなかった絆會の牙城ともいえる長野県が、ついに六代目山口組サイドに落ちたのだ。

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