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無理に打たなくていい 10年でピリオド――HUNGER(GAGLE)が語った3.11のこれまでとこれから

文=佐藤公郎(月刊サイゾー)

“被災地のラッパー”を超えて

――GAGLEのメンバー、実兄でありプロデューサーでもあるDJ Mitsu The Beats、DJ Mu-Rはどのような心境だったのでしょうか?

HUNGER 兄貴は「暗い曲でもダメだし、単にきれいなだけでもダメだ」と悩んでいて、なかなかビートが完成しなかったんです。それは自分の温度感と曲としての精度を確かめながらジャッジしていたからだと思う。いつもはスパッと上げてくるタイプなので思いの強さを感じましたね。

 Mu-Rは慎重だった。3月2日に曲が出来上がったので、周囲の関係者たちの力を借りて最速で進めれば、ミュージックビデオも撮れたし、宣材写真も新しいものを撮影することができたかもしれない。でもMu-Rは「急いで宣材まで用意する必要はないのではないか」という考えで。

 例えば、僕たちは11日に向けて最善を尽くすわけですが、そのスピード感や温度感を把握しているのは僕らだけであって、もちろん「GAGLE、がんばったな!」と理解してくれる人が存在する一方で、一歩外に出てしまえば「お待たせしました! GAGLEのチャリティソング『I feel, I will』でございます~!」のように見えてしまうかもしれない。配慮に欠けるというかあざとく伝わってしまうこともある。そういった意味でもMu-Rの指摘は、グループをしっかり客観視した意見だったんだなと感じました。

――「I feel, I will」には、東日本大震災だけでなく、阪神淡路大震災の教訓もリリックで描写されています。チャリティソングには、そうした配慮の側面がありますが、「うぶこえ」の発表から10年を経て、リリックの内容を書き換えたい気持ちなどは起きましたか?

HUNGER これは僕自身の判断になりますけど、10年経ってもそのままで納得できるリリックを書けていると思います。いじれない。この気持ちは、きっとあと何年経っても変わらない。不謹慎に聞こえてしまうかもしれませんが、やはり曲を作るということは、自分にとっての大きなモチベーション、自信につながっているんです。

 実際に今、尋常じゃないくらい音楽を楽しく聴けている自分がいる。

 震災をテーマにした楽曲が注目されればされるほど、同時に“被災地のラッパー”という見方をされてしまう側面もありますが、それを踏まえて、どう活動していくかも今後の僕の課題だと思っています。

無理に打たなくていい 10年でピリオド――HUNGER(GAGLE)が語った3.11のこれまでとこれからの画像3

HUNGER(ハンガー)
1978年、北海道生まれ。96年に結成し、仙台を拠点に活躍するヒップホップ・グループ〈GAGLE〉のMC。ラップの可能性をハングリーに追求する北の異端児として、ソロとしても積極的に活動中。
TwitterInstagram〈@hunger3〉

最終更新:2021/03/26 20:47
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