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日本だけではなく、世界的にも進行中!──おじさんのためだけのフェイスブック

文=月刊サイゾー編集部

ビジネスおじさんたちのマウンティングの社交場

日本だけではなく、世界的にも進行中!──おじさんのためだけのフェイスブックの画像2

 こうして、ビジネス目的で始めることが前提となったフェイスブック。その結果として、投稿内容が基本的に意識高めで、自分を誇示するニュアンスを含むという、独特な土壌が形成されていくことになる。

「SNS上での投稿の内容には、世代的な価値観の違いが色濃く出るものです。今の40~50代はマスマーケティングの時代を経験していて『大きいことはいいことだ』だとか、『持つことはいいことだ』という考え方が染みついている。簡単に言うと、高級品を持つことがステータスで自慢になった時代を生きてきた人たちなんです。結果、中高年のリア充自慢じゃないですけど、フェイスブックがマウントの取り合いの場になってしまう。これは世代的な特徴として確かにあると感じます」(落合氏)

 若者であれば「イタい」で済むが、仕事関係のつながりを十二分に持ち、名刺代わりにフェイスブックを使用しているおじさんなら、揶揄の対象となる素材が自然に揃ってくるということだろう。

 また、『コロナショックと昭和おじさん社会』(日本経済新聞出版)などの著作がある健康社会学者の河合薫氏は、世代間ギャップの他にもフェイスブック特有の社交場としての機能を指摘する。

「フォロワー数が自慢になり、増やそうとするのが基本のツイッターと違い、コミュニティを自分でコントロールできたり、付き合う人を選べるのがフェイスブックの特徴です。公の場所で活動している識者の方も、プロフィールに『メッセージがない人は友達リクエストを拒否します』と書いている人は多いですね。識者ではなくとも、そういう中高年は多いと思います。リアルの場で人に挨拶して名刺を出して、というふうに生きてきた人と、SNSで知り合って交流し、気軽に『じゃあ、会おうか』となれる世代では、コミュニケーションとの向き合い方が根本的に違うんです」

 このようにして、おじさんたちの社交場が完成した結果、今度は女性がインスタグラムへと逃げていくこととなった。

「以前、『中高年女性のためのインスタグラム講座』という趣旨の講座をやったことがあるのですが、50代以上の女性がたくさん来ました。彼女たちに詳しく話を聞いていくと、実はすでにフェイスブックを離れた人が多かった。その理由としては、例えば陰口。『○○に旅行しました』と投稿すれば、『遊んでばっかり』と言われてしまって、それが嫌でやめてしまうんですね。ほかにはフェイスブックで投稿する事がないということ。今の若い女性は働いていますが、おばさん世代は専業主婦も多く、投稿する事がないんですね。アメリカでフェイスブックが流行ったのは女性がみんな仕事をしているからで、先進国で一番専業主婦が多い日本でフェイスブック離れが進んでいるのは、そういう側面もあるのかなと思います」(永江氏)

 こうして、若者が離れ、おばさんも逃げ、おじさんだけが残ったフェイスブック。もっとも、河合氏はそんなおじさんたちを揶揄する世間の風潮に、疑問を投げかける。

「これは私たちの世代はみんな思っていることだと思いますけど『いいじゃん別に、好きに書かせてやれよ。中高年喜んでるんだから』とは感じます(笑)。そこで、批判すること自体が今のSNSかもしれないし、中にはマウンティングをしている中高年もいるのは事実ですが、コメントしている人はその人にすごく共感している。似た者同士の、心地よいコミュニティが出来上がっているんです」

 フェイスブックはおじさんの安寧の地として、今後も栄えていくのだろう。

(文/月刊サイゾー編集部)

最終更新:2021/04/03 18:00
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