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菅義偉首相の本音「五輪を中止したい」…強行開催の感染爆発で秋の衆院選“自民党の大敗”

「五輪中止」の社説を掲載した朝日新聞の二枚舌

 今週の第1位は、文春の朝日新聞社説、「五輪は中止せよ」が掲載された裏側を詳細に報じた記事に捧げる。

 5月26日の朝日新聞朝刊に「五輪中止」社説が掲載されるまでには、社内で怒号が飛び交ったと文春が報じている。

 社説を担当する論説委員室では、今年の3月頃から五輪中止を求める社説の議論が出ていたという。委員は約30人。ここは報道や編集部門から独立した組織になっているそうだ。

 25日の夕方、中止社説が載ると分かり、社内から、「なぜ今日載せる必要があるんだ」「中に朝日が五輪のスポンサーであることを明記すべきだ」「取材現場での影響をどう考えているのか」という声が飛んだが、掲載に踏み切った。

 皮肉なことに、同日、今年の3月期の決算で創業以来最大になる441億円の赤字を出したことが発表されたのである。

 前にも書いたように、東京五輪を中止するなら、夏の甲子園も中止するべきである。朝日的な二枚舌ジャーナリズムでは、読者はますます離れていくに違いない。

 それが証拠に、朝日(6月2日付)は一面トップで「五輪 海外選手団が来日」と打った。だが、読んでみれば、来日したのは豪州の女子ソフトボール選手団、合わせて29人だけである。

 この程度の記事は、第二社会面で「豪州女子ソフト選手団ひっそりと来日」とやるべきである。これでは、東京五輪へ世界各国から続々と選手団が来るような、五輪開催が決定的になった印象を与えてしまうのではないか。それこそ菅政権の思う壺にはまることになる。

 それにしても東京五輪には腹の立つことばかりが多い。スポーツニッポン(5月19日付)は「コロナで死亡は“自己責任”五輪選手らに同意書義務付け」と報じた。IOCが、猛暑やコロナ、ワクチン接種で死亡しても自己責任だから、我々は責任は負いませんよということだ。選手たちは怒るだろう。

 スポーツ報知(5月29日付)は「五輪パラ選手村で酒類持ち込みが可能と判明『選手同士の交流の場』規制せず」と報じた。

 毎日新聞(5月31日付)も「政府『五輪選手村での酒禁止なし』 野党は『特別扱いだ』と批判」と報じている。

「政府は31日の野党との会合で、東京オリンピック・パラリンピックの選手村での飲酒やアルコールの持ち込みが禁止されていないと明らかにした。選手の部屋などに食事を提供する『ケータリングサービス』にも酒が含まれるという。政府は10都道府県に発令している緊急事態宣言で、飲食店に酒の提供禁止を求めており、野党から『特別扱いだ』と批判が相次いだ」

 国民には酒を飲むなと禁酒を強いておいて、選手たちには酒を飲んでどんちゃん騒ぎも無礼講とはあんまりじゃありませんか。

 おまけに、組織委(橋本聖子会長)が五輪選手村に16万個配布するコンドームには浮世絵が描かれているっていうんだ。これぞ究極のお・も・て・な・しだな。バカバカしくて涙が出るぜ。(文中敬称略)

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