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元ホームチーム檜山が解説

「おぼんこぼんTHE FINAL」が泣けて笑えて…そして圧倒的にかっこよかったワケ―漫才師が見せる顔のスイッチ

文=檜山 豊(ひやま・ゆたか)

コントよりも漫才のほうがかっこよく見えてしまうなぜ

 ちなみにマイクひとつで笑いをとるという言葉。コント師はマイクを使わずに笑いをとるのだが、なぜかマイクひとつで笑いをとるというほうが格好良く感じてしまう。なぜだろう。

 もうひとつ漫才が良い点は、いくつになっても違和感が無いという事。

 難しい話かもしれないが、コントは普段の自分ではなく、役に入ることによりコントになる。コント師にはどうしてもできないネタが出てくる。それは年齢や見た目によって違和感を感じてしまうからだ。たまに50歳で学生のネタをやってらっしゃる方もいるが、学生に見える時はなんでもなかった部分をスルーできなくなる。

「お前どう見ても高校生じゃないだろ」というツッコミを入れることによりネタはコントというより漫才に近いものになってしまう。そのツッコミのせいで役から離脱して見えてしまうのが問題だ。

 その点漫才は、普段の自分でスタートする事により「お前どう見ても高校生じゃないだろう」というツッコミは次のボケの起爆剤になるのだ。「え?こう見えて14歳ですけど?」「中学生だった!」のように。いくつになっても違和感がなく出来るというのが感動する時に邪魔にならないのだ。

 今回決定的に漫才で良かったところ、漫才だったから感動できたところがある。

 それは漫才をしているときの顔だ。

 番組の最後に漫才を披露したおぼんこぼん師匠の顔を覚えているだろうか?あの楽しそうな顔を。

 元漫才師としてはっきり言えるが、コントより漫才のほうがやっていて楽しい。

 もちろんやっていて楽しいコントはあるが、漫才の方が格段に上である。それはアドリブだったり、お客さんの反応でテンションが変わったり、ネタを忘れるようなハプニングがあったり、自由度が遥かに高いから、やっている本人たちですらワクワクが止まらないのだ。

 特に相方同士でお互いを笑わせようとしているコンビは客として観ていてもたまらない。

「あれ? 今の本気で笑ったんじゃない?」と思う瞬間を見るとこちらも思わず吹き出してしまう。

 余談だが、逆に相方との関係性が冷めきっていて、ネタ合わせすらしないような漫才師のネタはワクワクしない。それはお客さん側にも伝わる。「あれ? 面白いのになんで笑えないんだろう」と思う場合はたいてい、やり慣れた本人たちが飽きてしまっているネタであることが多い。

 コント師達も思わず笑ってしまうネタはある。でもそれはあくまでも思わず笑ってしまうネタで、漫才のように自由度が高いわけではないのだ。コント師は計算された笑いなのでそれでいい。

 ネタ時間が5分なら5分間を使ってもっとも面白いピークを最後のほうに持っていくのがコントで、漫才はお客さんが笑い自分たちが楽しければ6分でも7分でも喋っていいものと思っている。コントでは蛇足になる部分が漫才ではネタになるのだ。

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