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ゴールデングローブ賞、受賞は逃したけど「最高!」なノミネート作品3選

文=バフィー吉川(ばふぃー・よしかわ)

ゴールデングローブ賞、受賞は逃したけど「最高!」なノミネート作品3選の画像1
79th Annual Golden Globe Awards(Getty Images)

 2022年1月9日に発表された、第79回ゴールデングローブ賞。今回は08年以来、14年ぶりにテレビ放映がされなかった。

 これはオミクロン株の影響によるものではなく、同賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)に黒人メンバーがおらず多様性に欠くことや、第78回の際に発覚したNetflixの接待問題、さらにはハリウッドスターたちやワーナーメディアなど大手のボイコットなどが重なったことが原因とされている。

 公平性や信頼性が問われるといった問題は、アカデミー賞などでも、常に持ち上がっていることだ。一方、今回のゴールデングローブ賞は、人種問題や多様性に対して過剰に神経質になるあまり、選考に意識的なバイアスがかかってしまわないかという懸念もある。

 そうでなくても、ゴールデングローブ賞の“アカデミー賞の前哨戦”という位置付けは、今となっては薄れている。特に配信系作品が一般化してきた頃から、アカデミー会員のほとんどが“劇場離れ”を懸念していることもあって、配信系の主要部門受賞にはまだまだ障壁があるアカデミー賞と、配信系であっても主要部門をすんなり受賞できるゴールデングローブ賞では、完全に枝分かれしているといえる。ただ、今回は『ウエスト・サイド・ストーリー』が主要部門を受賞していることもあって、アカデミー賞と共通する受賞が多いような印象も受ける。

 ややこしいのは、ゴールデングローブ賞は、映画賞の中でもドラマ部門と、コメディ・ミュージカル部門の2つがあることだ。ゴールデングローブ賞のドラマ部門ではNetflixオリジナルの『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞を受賞。一方、コメディ/ドラマ部門の作品賞は『ウエスト・サイド・ストーリー』が受賞したが、アカデミー賞ではこの2作品が同じ土俵に上がることになる。

 配信系は、賞レースにおいて助演や美術系の賞であれば獲れる可能性は十分にあるが、主要部門となると、やはり難しい。20年のアカデミー賞3冠が話題になったNetflixオリジナル映画『ROMA/ローマ』に限っては、外国語映画賞・監督賞とともに異例とも言える撮影賞を受賞したものの、有力視された作品賞は逃している。配信系が主要部門を獲ると、映画界からの反発が高まる可能性もあって、まだ数年は難しいのが現状だろう。

 結局のところ、作品自体の質について基準はある程度あるものの、映画賞のほとんどは、その背景にある“政治的な駆け引き”も大きく関わってくるということ。接待が問題視されているとはいっても、水面下の動きというのは常にあるはずだ。
   
 どうしても私たちは「賞」というワードに弱いが、受賞できなかったからといって、決してその作品の質が劣るというわけではない。今回はあえて、受賞を逃した作品の中から良質な作品をピックアップして紹介していきたい。
 

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