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第7波で岸田政権のみならず自民党が傾く! 批判に耳を貸さない”裸の宰相”

岐路に立たされた労働組合の未来はどうなる?

 さて、労働組合最大手の連合への批判がすさまじい。 

 芳野友子という女性の会長を選んで、ソフトになるのかと思ったら、そうではない。

 共産党への嫌悪感や、共産党を入れ込んだ野党共闘も認めない。連合という組織が落ち目の三度笠だと自覚できないたわごとだと思っているが、連合にしがみついている国会議員もいるから、ことはそう簡単ではないようだ。

 サンデー毎日が、連合に、翼賛化か自然死かと問うている。連合がおかしいと倉重篤郎はいう。

「政権との距離感にも微妙な変化を生じている。1月5日の連合新年交歓会では岸田文雄首相に『参院選は大変重要な選挙。政治の安定のため、与党にもご理解とご協力を』と挨拶をさせ、立憲・泉健太、国民民主・玉木雄一郎の野党2党首には登壇もさせなかった。
 14日には芳野氏が官邸で岸田氏と会談、17日の施政方針演説では岸田氏が春闘について『新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが実現することを期待する』と強調した。政労相和し、の演出が異様に目立つ」

 倉重は、1980年代との類似性を感じるという。いずれも資本主義が行き詰まり、革新運動が起こり、国労民営化があった。

 今は、最後の優良企業であるトヨタ自動車が、労使をあげた自社ファースト、生き残りをかけ、その影響が連合にも及んでいるという。

「あの時と違うのは、非正規4割という労働市場の激変で、連合という正社員主導組織の限界が出てきたこと。保守政権による戦略的な組合潰しというより、組合側が自ら招いた自然死的な様相を呈していることか」

 長く労働運動を取材してきた竹信三恵子はこういう。

 女性がトップになるなら、
「女性と非正規の組織化と労働条件の向上について会長が大々的にアピールする枠組みや舞台をつくるべきだった。
 にもかかわらず、野党共闘に待ったをかける、といった目的外のことに足を突っ込んだために、女性トップへの期待に水を差すとともに、いろんな政治信条を持つ労働者に分断を持ち込むマイナスも招きつつある。コロナ禍や物価高でこれほど労働者が苦しんでいる時こそ、政治信条を超えて連携し、企業や政界に労働条件の向上を求めるべき時なのに、逆のことをしてしまった。年越し派遣村の時は労組の枠を超えた連携の動きもあった。そうした原点を忘れないでほしい。連合の分裂を心配する声もあるが、今のような党派的対応が続くと、労組への疑問や失望が膨らみ、下手をすれば分裂以前に静かにその機能が衰えていく『自然死』さえもありうることを考えてほしい」

 芳野友子連合会長は、サンデー毎日の取材に対して、こう言い切っている。

「連合としては共産党との共闘はできないことは組織として譲れない一線です」

 佐高信が山田五十鈴の言葉を引用している、大女優が、ジャーナリストの竹中労に、「貧乏を憎み、働く者が幸せになれる社会を望むのがアカというなら、私はアカもアカ、目も覚めるような深紅だ」といった。

「アカと呼ばれること、共産党と呼ばれることを恐れては労組トップとは言えない」(佐高)

 時の首相と会えるのが楽しくて労組のトップになられては、労働者が浮かばれない。だから女は、といわれないためにも、自民党とは手を切り、労働者の味方だと宣言しなくては、連合会長の名が廃る。

 名が廃るといえば、今の朝日新聞は、かつての名声(あったとすればだが)をボロ雑巾のように捨てているように思える。

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