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ロシアのウクライナ侵攻、岸田政権の“鈍さ”と「新冷戦時代」

文=元木昌彦(もとき・まさひこ)

 ウクライナ侵攻は、プーチンロシア大統領の暴挙だが、バイデン大統領は予想されたとおり、経済制裁を繰り返すだけ。

 久しぶりにトランプ元大統領が、プーチンを名指しで批判はしたが、プーチンは痛くもかゆくもないだろう。

 ニューズウィーク日本版でブラマ・チェラニ(インド政策研究センター教授)が、警戒すべきはロシアではなく中国だといっているが、その通りだろう。インドにおける戦略研究の第一人者だというところが注目である。

「中国の人口はロシアの10倍。経済規模もほぼ10倍で、防衛予算はロシアの約4倍に上る。
冷戦後、アメリカは勝利の余韻にどっぷり浸り、自国の優位を誇示することにうつつを抜かした。NATOをロシアの裏庭まで拡大しようとする一方で、第2次大戦後にドイツと日本を取り込んだようにロシアを民主主義陣営に取り込もう、とはしなかった。アメリカににらまれれば、必然的にロシアは軍備増強に走ることになる。
アメリカの指導者たちは冷戦期にもう1つ致命的なミスをした。中国の台頭を助け、旧ソ連以上に強大なライバルに仕立て上げたのだ。残念ながらアメリカはいまだにこの失敗から学ばず、ロシアと中国に加えて中東、アフリカ、朝鮮半島と極めて幅広い地域の問題に関心と資源を分散させている。
その結果、アメリカは意図せずして中国の覇権拡大を助けることになった。中国を最も利するアメリカの政策は制裁の多用だ。
14年のクリミア併合でアメリカがロシアに経済制裁を科すと、ロシアのプーチン大統領は戦略的に中国に擦り寄った。ウクライナ情勢がどう転んでも中ロ関係は深まるだろうが、ロシアがウクライナに侵攻しアメリカが厳しい制裁を科せば、中ロの絆は一層深まり、中国が多大な恩恵を受けるだろう。
 バイデンが警告どおりロシアに強力な金融制裁を科せば、中国はロシアの銀行との取引を増やし、人民元の国際化を推進できる。またバイデンがロシアとドイツを結ぶ天然ガスのパイプライン『ノルドストリーム2』の稼働開始に待ったをかけたら、中国はロシア産ガスを爆買いするだろう。
実際、中国は2月4日にプーチンから天然ガスの対中輸出を10倍近く増やす約束を取り付けたばかりだ。(中略)
アメリカ主導の国際秩序の行方はアジアに懸かっている。中国はウイグル弾圧を批判されても五輪を開くほど力を付けている。バイデン政権が中国の底知れぬ脅威に気付き、的を絞った戦略を即座に取らなければ、アメリカの優位は失われかねない」

 アメリカの真の敵は中国にあり。日本の議員たちは、そのことに気付いていないか、見て見ぬふりをしているのだろう。

 最後は、新潮の記事。原油値上げの影響もあるのだろうが、このところ値上げのニュースが引きも切らない。新潮はこう書き出している。

「30年近く、賃金が上がらない国ニッポン。それでも人々の生活は何とか維持されてきたのは、『デフレ』だから、に他ならない。給料は増えずとも、モノの値段が安いままなら家計への影響は少ない――。
そうした“均衡”が今、崩れつつある」

 このように企業が値上げに走るのは、原材料費の高騰や原油高、円安の影響で、仕入れや物流のコストが大幅に膨らんでいるためだとしている。

 経済評論家の加谷珪一はこういっている。

「インフレの原因には、もちろん新型コロナの流行に由来するコンテナ不足など、物流の混乱もありますが……。
 大きい目で見れば、中国や東南アジアの国々などの経済発展に伴い、食料やエネルギーの需要が拡大し、価格が上昇しています。それに加えて、米中対立の影響もある。アメリカは中国から安い品物を大量に購入していましたが、対立が激化し、高い関税をかけたため、他の国の品物、あるいは国内産を購入する動きが広がっていった。そのためアメリカ国内の物価が上昇し、それが日本をはじめ世界に波及しているのです」

 第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣はこう見ている。

「国内需要の増加によって、物価が上がり、賃金上昇に連動し、更に需要が高まるというのが、良い物価上昇。それに対して今回のそれは、原材料費などの高騰によって値上げが進んでいるだけで、国内需要の拡大を伴っていません。これでは家計は節約を強いられ、需要はさらに萎縮し、景気の悪化を招いてしまいます」

 ロシアに対して、欧米が強い経済制裁をかけることで、原油価格を始め、コストはますます上昇する。コロナ明けもまだまだ見えず、給料は一部の大企業をのぞいて上がらず、生活はますます苦しくなる。中国の高笑いが聞こえてくるようだ。

 私にとって1番の悩みは、週に1度は愛食しているすき家の牛丼が50円も上がって400円になってしまったことだ。これはひどい。このままでは牛丼は月に2回になってしまう。嗚呼!(文中敬称略)

【巻末付録】

 最初は現代から。

「時を駆ける名女優-カラーでよみがえる『絶頂の美』」

「<夜の歴史探訪>悪女のSEXはなぜ病みつきになるのか」

「藤あや子、不滅の妖艶-これぞ極みの美体」

「熊田曜子、爛熟のエロチカ-脱ぎ続けるレジェンド」「相沢みなみ、全裸の帰国子女-上品な雰囲気の美貌で他を圧倒」

 袋とじは「鈴木真夕、ジャングル女帝ヌード-熱帯雨林の繁茂ヘアに驚嘆せよ」

 このなかではやはり鈴木真夕だな。モジャモジャ・ヘアが一見の価値あり。すごい!

 お次はポスト。

「羽田野栞『名古屋の長澤まさみ』がやってきた!」

「バストIカップ、ヒップIカップのグラマーグラドルがお届けする情欲的な愛」

「衝撃の扇情撮 和地つかさ 国宝級ムッチムチ」

 最近のポストの落ち着き方が気になる。ヌードグラビアは卒業かな。そうなるとさらに部数減になる。痛しかゆし。

 というわけで今週は現代の圧勝だ!

元木昌彦(もとき・まさひこ)

元木昌彦(もとき・まさひこ)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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最終更新:2022/07/06 13:59
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