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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > うつにもなる“ネタ”との闘争

お笑い芸人を次々と襲うストレス、うつにもなる“ネタ”との闘い

アンチにもめんどくさい種類が……

 さてここまではネタのストレスについて書いてきたが、芸人はある程度売れてくるとあまりネタをしなくなる。ようやくストレスから解放されると思いきや、メディアへの露出とともに増える数々のストレスが待ち構えているのだ。

 まずわかりやすいストレスでいうとアンチによるもの。ただアンチというのはライブで芽が出た段階でつく場合もあるので、そこまで気にはならない。本当に怖いのはその芸人が嫌いというアンチではなく、たまたま目に入ったから攻撃を仕掛けてくる通りすがりの人達の方だ。

 SNSが発達し、「自分の意見を言う」「他人の考えを見る」というのが当たり前になっているので、芸人に限らず「人前に出る職業」の人たちにとってはかなりマイナスな時代になってしまった。視聴者の方たちは悪気なく率直な感想をSNSに投稿する。

 先ほども書いたが、面白さの基準は人それぞれ違い大半の人たちが面白いと思っても必ずつまらないと思う人たちはいる。そういう人たちが「つまらない」とか「こいつら売れない」とか「ひと組だけ全然面白くなかった」などの感想をSNSに投稿する。それを「他人の考えを見る」のが当たり前になっている芸人がエゴサする。ポジティブな感想よりネガティブな感想の方がどうしても心に残るので、それによりストレスを感じ療養することになってしまうのだ。

 過去の芸人は「ネタやトークの面白さ」と「人付き合い」が売れる為には必須だったが、これからの芸人にはそれに加え「ストレスへの耐久性」も必要なのかもしれない。それが無理ならばサンドウィッチマンのような「圧倒的好感度」を持つしかない。

 どちらも無理ならスマホを持たないことをオススメする。そうすれば他人の考えを見なくて済むからだ。ただマネージャーさんからの連絡も見れなくなる為、ストレスに比例して仕事が減るのは間違いない……。

檜山 豊(元お笑いコンビ・ホームチーム)

1996年お笑いコンビ「ホーム・チーム」を結成。NHK『爆笑オンエアバトル』には、ゴールドバトラーに認定された。 また、役者として『人にやさしく』(フジテレビ系)や映画『雨あがる』などに出演。2010年にコンビを解散しその後、 演劇集団「チームギンクラ」を結成。現在は舞台の脚本や番組の企画などのほか、お笑い芸人のネタ見せなども行っている。 また、企業向けセミナーで講師なども務めている。

Twitter:@@hiyama_yutaka

【劇団チーム・ギンクラ】

ひやまゆたか

最終更新:2022/07/29 13:35
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