ジャニーズ×Twitterトレンド速報

Hey! Say! JUMP『FILMUSIC!』に漂う「元来のジャニーズの役目」

2022/08/25 06:00

ジャニーズ Hey! Say! JUMP 伊野尾慧

Hey! Say! JUMPの「K-POPナイズされない」魅力

　しかし、「音楽的には、かなり実験的で面白いことをやっているグループ」と評するのは音楽誌ライターだ。

「Hey! Say! JUMPは近年、よりコンセプチュアルなアルバム作りをしている印象。19年にリリースした『PARADE』は“夢”と“妖かし”、20年の『Fab! -Music speaks.-』は“音楽×童話”、そして今回は“音楽×映画”と、一貫してテーマ設定をしっかり構えたアルバム作りを続けています。正直、こういった門構えだと“一見さんお断り”なムードが漂いがち（苦笑）。ただ、コンセプトや世界観を作り込むことである種のコスプレ感が演出され、ファンを飽きさせないというメリットもあります」

　コスプレ感といえば、『FILMUSIC』の“初回限定盤1”のジャケット写真には実際、女装したメンバーの姿も……。こういった“遊び心”のある仕掛けに関して、前述の音楽ライターは「アイドルが作るべき“見本のようなアルバム”なのでは」と続ける。

「スキマスイッチ、山嵐、優里といったジャンルを超えた楽曲提供者を見ると、一見、節操がないようにも見えますが、これはアイドルだからこそできる冒険的な試みといえます。自ら作詞作曲をやらないアイドルだからこそジャンルを横断した表現が可能で、それこそが元来のジャニーズアイドルの役目のようにも感じます。近年のボーイズグループは、どうしてもK-POPナイズされた楽曲が目立ちますが、時代に流されないHey! Say! JUMPを見ていると、“何にもナイズされない表現”もアリだなと感じます」

　野心的なアルバム作りを続けるHey! Say! JUMP。今作は売上をどれだけ伸ばすことができるのか……その動向に注目したい。