『ハケンアニメ!』さらに「胸に刺さる」人が増えてほしい、歴史的傑作映画になった理由
#吉岡里帆 #ヒナタカ
「人の心を動かす」こと、ひいては「仕事」の素晴らしさ

「誰かの胸に刺さる」ことがいかに難しいかは、劇中でのアニメを作ることそのもの、それ以外の宣伝手法や人間関係からも思い知らされるわけだが、同時に「アニメが人の胸に刺さり、そして心を動かす」ことの素晴らしさもまたストレートに描かれている。
それは時に、監督やプロデューサーの「最高のアニメを作りたい」という強い意志が、関わるスタッフの心を変えるということでもある。さらに、それを観た人が涙を浮かべるほど感動するだけでなく、前述したように生きる希望や人生を変えるきっかけを得られることもあるのだと、劇中の出来事からつぶさに感じられるだろう。
それはアニメに限らず、どんな仕事にも当てはまることなのではないか。自分が手がけた仕事、はたまた出会った人が、自身に喜びを与えてくれたり、それがまた他の誰かの幸福にも伝播するというのは、普遍的なことではないか。シンプルに、この『ハケンアニメ!』を観て、「自分も仕事をがんばってみよう」と思える方は、きっと多いはずだ。
難点は「対決方法」に違和感があること?

あえて本作の難点をあげるとすれば、劇中の「同じ日時に放送されるアニメのリアルアイム放送での視聴率」を競うという設定に、違和感を覚える方が少なからずいるということ。配信サービスでアニメを観る人も多くなった今では、視聴率で競うことそのものが、あり得ないものとして映ってしまうのは致し方がない。その他、時代の移り変わりが激しく、また労働環境が問題になりやすいアニメの現場の「今」があまり描かれていないことにも、不満を持つ方はいるかもしれない。
とはいえ、個人的には見た目にもわかりやすい勝負を優先したということで納得できたし、リアルタイムだからこそのSNSの反応を凝った演出で見せる様も面白かった。スマートフォンでアニメを観ている人もいたりするなど、できる限り現代の「らしさ」も取り込もうとする工夫もされている。現代のアニメ事情に完全に合わせてのリアリティよりも、ビジュアル面での対決の面白さの方に振り切ったのだと思えば、肯定的にみることは十分できるはずだ。
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