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相葉雅紀『“それ”がいる森』映画サイト軒並み酷評が「嘘だろ!?」な面白さ

実は子どもたちが活躍するジュブナイルムービー

 本作は、実は子どもたちの活躍も多い。事件に巻き込まれるのは主に小学生たちであり、転校生との対立や、友達になって「秘密基地」の場所を教えたりするなど、しっかりジュブナイルムービーとしての魅力もある。大人であれば映画『学校の怪談』シリーズを思い出す方もいるだろうし、シンプルに小学校高学年ごろのお子さんこそが劇中の子どもたちに同調して楽しめる内容でもあるのだ。

 また、子役の演技についても厳しい意見も見かけたが、筆者個人はむしろ達者な方であり、良い意味での自然体の生意気さや早熟さも出ていて良かったと思う。違和感を覚えるのであれば、「こんなことをこの場で言うかな?」といった台詞回しの不自然さの方にあると思うので、それは脚本のほうの問題だろう。

ツッコミどころも大目に見てあげてほしい

 ここまで本作を賞賛してきたが、正直に言ってちゃんとしていないところも多い。例えば「ぽっちゃりな男の子の両親の姿が全然出てこないのはなんでやねん」とか「そのスマホ森にずっとあったのに充電超長持ちだな」とか「なんでこの状況で警察はそんなこと命じるねん」とか、ツッコミどころは満載だ。

 また、子役の上原剣心は父親役の相葉雅紀のそっくりのルックスで、かつ悩みを持つ少年を好演しているのだが、その役に過剰にイライラが募ってしまうのも賛否を呼ぶポイントだろう。“それ”の正体が序盤から分かりきっているのに、登場人物がその真相に辿り着くまで時間がかかるのも、悪い意味でストレスを溜めてしまう方もいるかもしれない。

 さらに困ったのはクライマックスの展開だ。とある事態に対して「なんで?」と、まさに劇中で疑問が投げかけられるのだが、結局はその疑問がまた投げっぱなしにされてしまうのである。

 だが、筆者個人はそこに至るまでの見せ場に次ぐ見せ場のサービスにすっかりほだされていたので、それらのツッコミどころも「全面的にゆるす」気持ちになっていた。そもそもリアリティを追求するような内容でもないため、多少のツッコミどころはむしろ楽しむ方向で、大目に見てあげられないだろうか。ダメか。

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