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『ポップUP!』たった9カ月で異例の終了、敗因を考察「とにかく無策」

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『ポップUP!』(フジテレビ系)

 8年間放送された『バイキングMORE』の後継番組として2022年4月に始まった、フジテレビ系情報番組『ポップUP!』が12月23日で終了する。通常、少なくとも1年間は続くと言われる帯番組が、たったの9カ月で終わるのは異例のことだ。

 果たして、『ポップUP!』の敗因はどこにあったのだろうか──。

 前番組『バイキング』が芸能、政治、事件などの時事ネタを積極的に扱っていたのに対し、『ポップUP!』では基本的には時事ネタではなく、生活情報を中心に扱っていた。

「『バイキング』では坂上忍さんを中心に、自由気ままな意見も飛び交っていたわけですが、フジテレビ上層部としてはそれをあまり快く思っていなかった。フジサンケイグループは保守寄りであり、ときに政権批判も展開される『バイキング』は都合が悪かったんでしょう。

 そういったこともあり、『ポップUP!』では時事ネタをスルーしたわけですが、そもそも『バイキング』は時事ネタを扱っていたから視聴者に支持されていたんですよ。“武器”を捨ててしまったんだから、そりゃあ視聴率も取れませんよ」(テレビ局関係者)

 同じく時事ネタを扱わない帯番組としては、TBS系『ラヴィット!』が好調だ。朝のバラエティ番組として若手芸人を多数起用し、笑いに特化した内容で攻めている。

「『ポップUP!』も、『ラヴィット!』を少なからず意識していたはずです。グルメランキングや人気スポット紹介ロケなど、企画内容でも共通する部分が多いですからね。でも、『ラヴィット!』は“オープニング”と称して、毎日30分以上かけてスタジオでゲームをやったり、チャレンジ企画をやったり、しっかりとバラエティ色を打ち出しています。一方の『ポップUP!』は、そういった企画があまりなく、結果的に“ヌルいVTR”を見るだけに終止していた。これで視聴者を獲得できるわけがないですよ」(同)

『ラヴィット!』が麒麟・川島明という“超有能”な芸人をMCに据えている一方で、『ポップUP!』は佐野瑞樹アナ、山崎夕貴アナという2人の局アナがMCを担当。この人選からも、そもそもバラエティ色を強く打ち出そうとしていなかったとの指摘もある。

「MCもそうですが、レギュラーのラインナップも必ずしも“バラエティ寄り”ではなく、小泉孝太郎、三浦翔平、高嶋政宏など、俳優が入っていたのも『ポップUP!』の敗因かもしれないですね。彼らがいることで、それなりに豪華にはなりますが、スタジオでのゲームコーナーなどがやりづらくなっている部分もあるんですよ。かといって、彼らの個性を活かすような企画が多かったかと言えばそうでもなく、とにかく無策だった。スタートした段階ですでに諦めていたかのような雰囲気すら漂っていますね」(同)

 バラエティ寄りにはしないのであれば、よりディープな生活情報を発信するという選択肢もあっただろう。しかし、そういった要素もあまり見られなかった。

「時事ネタを扱えば、毎日いろいろなニュースがあるので、ネタには困らない。しかし、生活情報となるとスタッフが自分たちの足で新しいネタを探さなければならず、かなり大変なんですよ。そういった取材もそこまでガッツリできていたとは思えませんでした。レギュラー陣を豪華にするのもいいんですが、そこをちょっと削ってリサーチに予算を回していれば、こんなに早く終わることはなかったかもしれません」(同)

 2023年1月からは、ハライチと神田愛花アナをMCにした新番組『ぽかぽか』がスタート。新番組はバラエティ制作センターが担当するとのことで、フジテレビらしいバラエティ色の強い番組が期待されている。

「ただ、『ラヴィット!』が“朝の大喜利番組”として定着し、お笑い界でもかなりの存在感を見せている今の状況を考えると、『ぽかぽか』がインパクトを与えるためのハードルはかなり高くなっていると言えます。『ラヴィット!』は無名の若手芸人もどんどん出していますし、『ぽかぽか』は相当尖った企画をやらないと太刀打ちできないでしょう」(同)

 社内の政治的な事情はともかく、『バイキング』という人気番組を捨てた後遺症は想像以上に大きかった。『ぽかぽか』では、“フジらしい”朝の番組を見られるか?

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2022/12/22 07:00
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