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激アツドラマを支える2人が語り合う

『インフォーマ』対談・沖田臥竜×桐谷健太…木原慶次郎というダークヒーローを生んだ男たち

関西・尼崎談義

――ところで、木原は兵庫県尼崎市に潜んでいるという設定で、尼崎ロケもありました。尼崎は沖田さんの出身地でもあるんですが、大阪出身の桐谷さんにとって、尼崎にはどういうイメージがありましたか?

桐谷 子どもの頃は、競艇のCMをたくさん見ていたので、その印象です(笑)。大人になるまであまり行くことなかったですが、沖縄の方も多かったり、さまざまな人が集まっていたりして、パワーのある町だなと。第1話で木原が初登場する老舗の焼肉店なんて、ほかではなかなかないじゃないですか。木原はこういうところを根城にしている人間なんだということも伝わるし、初めていったのに懐かしさを感じる場所でしたね。

沖田 『ムショぼけ』のときも、尼崎で1人ロケハンから始めて、今回もそれを噛み締めながらやりました。始まるんだって闘志がみなぎるというか。そうした中でロケハンしていても、最後まで決まらなかったのが焼肉屋なんです。桐谷さんに言う通り、木原と三島が出会う重要なシーンなので最後の最後まで藤井監督がこだわってくれました。藤井監督は『ムショぼけ』でも、私が尼崎でやりたいという思いが強いのを知っていて、最後までそれを貫いて実現させてくれたんです。今、ドラマの名所としてよく使われている三和市場。これも、それがあったからなんです。今回も三和市場のシャッター通りでの撮影は必須だったと思います。最終的に焼肉屋は藤井監督が「ここでやりましょう!」となって実現しました。あそこは尼崎では有名は、プロ野球選手とかもよく来る店なんです。

木原と三島が初めて出会う尼崎の焼肉店

――沖田さんにとって、尼崎というのは、どんな場所なんですか?

沖田 東京の人とかに言ったら、「尼って怖い……」みたいに渋い顔をされるけど、本当に申し訳ないぐらい治安も悪くなくし、かといって田舎でもない。まぁ、もうどうしようもない町ですよね(苦笑)。

桐谷 なんでちょっと柄が悪いみたいなイメージがついたんですかね。

沖田 大阪人がそう感じて、広めたんやろうな。自分ら兵庫人からしたら、大阪人はもっと柄が悪い(笑)。地域でいったら、大正とか生野とか。メシを食べるにしても、尼崎では普通に食べられますけど、淀川渡って、大阪で食べると店の人が厚かましいなとか。

桐谷 (笑)。感じ方が違うんでしょうね。「あま」って略される感じもなんか怖い。本当に勝手なイメージなんですけど(笑)。

木原というダークヒーローへの自己投影

――最後に、物語も後半に突入して、第6話では「エピソードゼロ」的な回がありますけれども。それを経てのこれからの見どころをお聞かせいただけますか。

桐谷 そういう質問を聞かれると毎回言うのは、「見てくださった、その人の心に残っている部分が、もうその人の見どころなんです」ということ。確かに第6話では、5年前に何があったのかというところも明らかになったり、これから木原と冴木という謎の男との関係性も見どころになってくると思います。登場人物たちが今後どう変わっていくのか。そのきっかけはなんなのか。そういう視点で観ていってもらえてもいいし、何も考えず観てくださってもいい。
 あと、現代人はみんな、過多な情報に縛られたり、同調圧力が強い中で人の目を気にしすぎたりと、いろいろと我慢することが多い社会の中で、木原というダークヒーローは、それを当たり前のように崩して、突破してくれる。みんなの心の中にもそういう人間性はあるはずで、それを木原に投影して楽しんでくれたらうれしいなとも思います。

沖田 自分は最終回の10話が見どころだと言いたいですね。当たり前ですけど、1話から9話までやってきたことの答えがいろいろと出てくる。自然に見てきた流れの中で、最終回で「ああ、こうなっていたんだ」と、すごく感じてもらえる物語になっているし、それを感じてもらいたいなって思っています。

桐谷 一話一話全部に個性や良さがあるんですよね。短い時間なのに、自分はほんまにめっちゃ見入ってしまうんですよね。だからこそ、みなさんもそれぞれ好きな回を見つけていただけたらうれしいです。

すでに小学館からコミカライズも決定。ドラマ、小説、漫画と『インフォーマ』は一気に拡大している。

(構成=編集部)

ドラマ『インフォーマ』
毎週木曜深夜0時25分~0時55分放送中(関西ローカル)
見逃し配信:カンテレドーガ・TVer
Netflixでは地上波に先駆けて先行配信中


ドラマ『インフォーマ』予告映像

桐谷健太演じる主人公で、裏社会・政治・芸能など、あらゆる情報に精通するカリスマ的情報屋“インフォーマ”木原慶次郎と、佐野玲於(GENERATIONS)演じる週刊誌「タイムズ」記者・三島寛治が、警察・ヤクザ・裏社会の住人たちを巻き込み謎の連続殺人事件を追うクライムサスペンス。事件の背後に存在する謎の集団のリーダーで、木原の因縁の相手となる男を、事務所移籍後初のドラマ出演となる森田剛が演じる。

小説『インフォーマ』
沖田臥竜/サイゾー文芸/税込1320円
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週刊誌記者、三島寛治の日常はひとりの男によって一変させられる。その男の名は木原慶次郎。クセのあるヤクザではあったが、木原が口にした事柄が次々と現実になる。木原の奔放な言動に反発を覚えながらも、その情報力に魅了された三島は木原と行動をともにするようになる。そして、殺人も厭わない冷酷な集団と対峙することに‥‥。社会の表から裏まで各種情報を網羅し、それを自在に操ることで実体社会を意のままに動かす謎の集団「インフォーマ」とはいったい何者なのか⁉パンデミック、暴力団抗争、永田町の権力闘争、未解決殺人事件…実在の事件や出来事を織り交ぜ生まれた「リアル・フィクション」の決定版!

最終更新:2023/02/23 06:33
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