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日本維新の会、自滅で激しい凋落ぶり…「第2自民党」馬場代表が失言連発

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国会議事堂(「Wikipedia」より)

 統一地方選挙で議席を大幅に増やした勢いはどこに行ったのやら。日本維新の会(維新)の凋落ぶりが激しい。しかも、これ全て、維新のオウンゴールによるものなのだ。

 日本維新の会はこの春の統一地方選挙で、現職を含めて首長・地方議員が774人となり目標とする600議席を大幅に上回る大躍進を見せた。奈良知事選では自民党の分裂選挙の合間を縫って維新候補の山下真氏を当選させ、自民党が全勝を目指した衆参両院の5つの補欠選挙では和歌山1区で維新候補の林祐美氏を勝利させた。

 この勢いに、馬場伸幸代表は4月24日行われた記者会見で、次の衆院選では「全選挙区に候補者を立てることを目標にやっていく」と述べるなど、野党第1党を目指すことを明確にした。

 6月に閉会した先の通常国会開催中の解散を岸田首相が見送ったことも、「維新に衆議院の295の全小選挙区に候補を擁立する時間を与えてもらうことになるから願ってもない展開」(維新関係者)となった。

度重なるオウンゴール

 維新にとって望ましい展開となる筈も、“維新の春”は長く続かなかった。統一地方選の翌月5月の世論調査で6.7%あった支持率は6月6.2%、7月5.6%と下がり続けている。NHKが8月14日に発表した世論調査によると、支持率4.8%と前月比0.8ポイントのマイナスとなった。維新が最大のライバルと位置付ける立憲民主党は4.7%(前月比マイナス0.4ポイント)だから、維新は辛うじて支持率で野党第1党の座を保っているものの、その差はわずか0.1%に過ぎない。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230814/k10014162551000.html

 原因は維新の議員たちの言動にあるようだ。「メッキが剥がれた」と言ってしまえばそれまでだが、維新を巡っては目を覆いたくなるような出来事が続く。

 その鏑矢となったのが維新所属の参議院議員の梅村みずほ(大阪選挙区)の先の国会での問題発言だった。梅村議員は2021年3月6日に名古屋出入国在留管理局の施設でスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんが収容中に体調不良を訴えて亡くなった問題で、「ハンガーストライキによる体調不良で亡くなったのかもしれない」などとする発言を繰り返し、遺族や与野党から批判が出た。維新も梅村議員を庇いきれなくなり、最終的に、党員資格を6ヶ月停止する処分を5月26日に言い渡した。

 ただ、これはボディブローで、維新支持率急落の決定打となったのが、維新の馬場代表が先月7月23日にインターネット番組に生出演した際に述べた「第2自民党」発言だ。

 番組で「第2自民党」と批判されているとの指摘を受けると、馬場氏は「第1自民党、第2自民党でいいんです。第1、第2自民党の改革合戦が政治を良くすることにつながる」と反論した。

 生出演でつい本音を言ってしまっただけだったかもしれないが後の祭りだ。X(旧ツイッター)で「第2自民党」が一時トレンド入りした。自民党の補完勢力を目指すと取られても仕方のない、取り返しのつかない失言だった。

 馬場代表の物議を醸す発言はこれだけで終わらない。8月15日付の「西日本新聞」によると、同6日に出演したラジオ番組で、次期衆院選で自公が過半数割れした際の対応を問われ、連立に参加する可能性を示唆したという。

 このラジオ番組での馬場代表の発言について、東京都内の維新関係者に問うと、「打つ手、打つ手が全て裏目に出る岸田首相の下で是非、総選挙をやってもらいたい。自民党は50議席以上減らし、公明党も議席を減らすので自公は過半数を維持できなくなる。そうなれば維新と連立を組まざるを得なくなる。維新が大臣を送り込んで改革を実現する」と述べた。

 いったい、維新はどこへ向かおうとしているのか。「大臣ポスト」が欲しい気持ちはわからなくもないが、露骨に自民党に擦り寄る姿勢を見ていては、維新のスローガンである「身を切る改革」も絵空事にしか聞こえない。

 それよりお膝元の地元大阪で準備が進められている「大阪万博」はどうするのだ。こちらは準備が大幅に遅れ、経費も当初計画の1.5倍の1850億円と膨れ上がり、更なる増額の検討に入ったという。

 連立政権入りを目指す前にすべきは、よりスリム化した「大阪万博」の開催だろう。まずは地元に舞い散る火の粉を払うべきだ。どうする維新?

会社員兼フリーランス・ジャーナリスト。政治、経済、社会ネタを気の向くままに執筆

みつけたろう

最終更新:2023/08/25 09:30
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