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週刊誌スクープ大賞

松本人志『馬乗り写真』、サッカー日本代表・伊東純也の準強制性交、若新慶大特任教授の乱倫ほかスクープ8本

なぜ吉本興業は変わってしまったのか?

 新潮は、吉本興業というのは危機管理が苦手な会社であるという。

「以前、本誌が“怪芸人”中田カウスの暴力団との交際などについて報じた際には、NHKがカウス出演分の番組の放送延期を決定したにもかかわらず何ら会見等の対応をせず、関係者を唖然とさせた。2019年の『闇営業問題』の時は、岡本昭彦社長が5時間半にわたる記者会見を行ったものの、『史上最悪の会見』と揶揄されることに。そして今回、またしても、吉本の“危機管理下手”が満天下にさらされたのである」(新潮)

 昨年末、週刊文春に報じられて以降、各所に甚大な影響もたらしているダウンタウン、松本人志(60)の「性加害疑惑」だが、記事が出た直後、吉本は「当該事実は一切なく、(略)厳重に抗議」するとしていた。

 ところが、今年1月24日に吉本が公表した見解では、「当事者を含む関係者に聞き取り調査を行い、事実確認を進めている」と、大きく軌道修正した。

「あんな内容のコメントになったのは、記事に激怒した松本が“事実無根と言うとけ”と言い、それに会社側が従ったからでしょうね。松本から“それでええねん”と言われたら、岡本社長は黙るしかありません。吉本における立場は、岡本社長より松本の方が圧倒的に上ですから」(吉本興業元幹部社員)

 岡本社長はダウンタウンの元マネージャーである。しかし社長として、少なくとも対等の立場でモノがいえないのは、やはり歪な関係といわざるを得ないだろう。

 昔の吉本興業はそうではなかったと元幹部社員が振り返る。

「昔の吉本では、芸人とマネージャーの間でもっとコミュニケーションが取れていました。怒られたり喧嘩することもありましたが、家族的な会社で、芸人に対してモノが言えないということは全くなかった」

 その元幹部社員に芸人との付き合い方を指南したのは、吉本の中興の祖といわれる中邨秀雄元社長だったという。

「中邨さんがまだ役員だった頃、私を含む若手社員によくこう言ってました。『芸人のカバンを持つな。芸人を師匠と呼ぶな。この二つを徹底しろ』『お前らは芸人のカバン持ちとちゃう。プライドを持って仕事をせえ』と」

 だがその関係が変わってしまった。

「ダウンタウンの二人と、彼らの才能を見出して育て上げた大崎洋前会長です。例えば、ダウンタウンの自宅まで迎えに行ったりするようになったのですが、そんな特別待遇はそれまでありませんでした。こうしたやり方が、今田耕司などのダウンタウン一派にも広がり、会社全体に浸透していったわけです」

 出迎えぐらいならまだいいが、松本人志がやっていたといわれる、女性たちを集めて飲み会&SEX付き饗宴の数々も、吉本興業幹部たちが見て見ぬふりをしていたとすれば、事は、ジャニー喜多川問題以上の大きな騒ぎになるはずだ。

 ところで、これまでは、後輩たちのお膳立てしてくれた「女性紹介システム」に乗っかっていただけだと思っていた松本人志だが、今週の文春は、ごく普通のマッサージ店でも破廉恥なことをしていたと報じている。

 これが事実なら、この男、異常に性欲が強いに違いない。

 今年1月13日の昼下がり、警視庁の渋谷署の4階にある刑事課は騒々しい空気に包まれたという。

 人気セラピストだったI子が、夫と共に松本人志から受けた“被害”を告発しに来ていたのだ。

 I子を突如襲った事件の発端は2014年に遡るという。複数のリラクゼーションサロンを渡り歩き、アロママッサージの技術を磨いた彼女は当時、東京都渋谷区にあるサロン「S」の人気セラピストとして活躍していたそうだ。この店は大河女優や紅白出場のバンドマン、プロスポーツ選手など著名人が足しげく通う人気店だったという。

 性的サービスは一切なく、純粋なリラクゼーションを目的とした個室マッサージ店で、女性客が2割以上を占めるそうだ。完全予約制でリピーターも多い。

 そんなある日、2人の男が来た。一人はニット帽をかぶっていた。その男性をI子は個室に案内した。

「当時、私はお笑い番組が好きで、松本さんの番組をよく見ていました。舞い上がると同時に、『絶対に粗相があってはならない』と思いました」(I子)

 一緒に来たのは、件の飲み会でも松本人志にべったりだった放送作家のXだった。

 そのXの携帯電話から2度目の予約が入ったのは、同年の2月21日のことだったという。

 自身の客を施術中だったI子は、その日初出勤の新人セラピストを松本に付けた。

 しかし、しばらくすると彼女が泣きながら駆け込んできたという。

「彼女は『(松本から)一体いつになったら舐めてくれるの』とフェラチオを強要されたと言うのです。『断ったけど納得してくれないので、部屋から逃げてきた』と。前回の松本さんは紳士的だったので、『もしかしたら新人の誤解かもしれない』と、にわかには信じられなかった」(I子)

 I子が謝るが、施術室を出た松本は苦虫を噛み潰したような表情で早々に退店していったという。

 しかし、翌日午後、また松本が来店したというのだ。

 I子が担当し、予定時間をオーバーして施術が終了した。彼女が膝をついて「お疲れ様でした」と言葉を発した直後、松本が左手で彼女の右手をぐいと掴み、陰部に当てながらこういったという。

「ええやん……。いつになったら舐めてくれるの?」

 さらに松本は紙パンツを下にズラし、I子の手を自分の陰茎に持っていき、上下運動を強いたそうだ。

「私は恐怖で震え、局部から目を背けていましたが、さらに私の後頭部をつかんでぐっと局部に押し付けてきたのです。私は抵抗し、性的なサービスではないことを必死に説明しました。自然と涙が出てきましたが、彼は私の涙を見ても力を緩めなかった」(同)

 さらに彼女はこう思ったという。

「松本さんは泣いて嫌がっている私の目をずっと無言で覗き込んできました。私は咄嗟に『昨日のリベンジに来たんだ』と思ってしまった。やがて私の口に陰部を押し付けてきて……。わずか十分間の出来事でしたが、地獄のような時間でした。私が涙を拭いていると、彼は無言でさっさと着替え、私のほうは見向きもしなかった」

 I子は当時の葛藤を今でも時折思い出すそうだ。

「私はセラピストの中で一番経歴が長く、実質的な店の責任者。一方で、松本さんはトップクラスの芸能人で影響力がある。彼が本気を出せば、この店なんてすぐに潰されてしまう。恐怖に打ちのめされて私は正常な判断ができず、『私一人が犠牲になれば、お店にも迷惑がかからない』と考えてしまった」

 当時、彼女は週6回出勤していたが、それには家庭の事情があったという。夫が白血病を患い、1年間の入院生活の末、自宅で療養を続けていたのだ。

 そして夫に全てを打ち明けたという。

「夫と警察へ相談に行こうとしましたが、逆恨みされ、嫌がらせを受けるのではないかと恐怖心が勝ってしまった。店のオーナーも事なかれ主義で私を守ってくれず、ショックのあまり五日ほど出勤できませんでした」(同)

 心のバランスを崩したI子は心療内科を受診した。診療した担当医が文春の取材に対し次のように明言したそうである。

「診断の結果、不安障害と判断しました」

 I子はようやく夫と共に警察に行く決心をした。

 話を聞いた担当刑事は夫を別室に連れて行き、次のように述べたという。

「強制わいせつ罪の公訴時効は七年。二〇一四年の事案では、すでに時効が成立しており、被害届を受理することはできませんが、性被害の相談という形で受理することはできます」

 10年近くも悩んだ末に警察に話をしたI子の苦悩を思うと、やりきれない気持ちになる。

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