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処女小説『最低。』インタビュー

“すごくダークネス”なAV女優・紗倉まなに聞いてみた「この小説、ホントに自分で書いたんですか?」

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 かわいくて、エロくて、おっぱいも柔らかそうで、天真爛漫で、要するにみんな大好きなAV女優・紗倉まなが小説を書いた。

 昨年1月に刊行されたエッセイ『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』(宝島社)や数々の連載コラムでも、その文才を存分に発揮していた紗倉まな。だが、処女小説『最低。』(KADOKAWA)は、これまでのポジティブなパブリックイメージを根底から覆すだけでなく、どこを切っても「純文学」の風格が漂ってくるような、まぎれもない文芸作品に仕上がっていた。

 だから、目の前でいつものようにニコニコと笑顔を振りまく紗倉まなに、ついこんな質問を投げかけてしまった。AV現場のリアルな描写も、エッセイで軽く触れられていた職業心理の掘り下げも、まちがいなく紗倉まなにしか書けないものだったのだが……。

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──これ、ホントに紗倉さんが書いたんですか?

紗倉まな(以下、紗倉) ……え?

──いや、いつものコラムやブログみたいに、楽しげな本だと思っていたので、すみません……。

紗倉 すごくダークネスな、私なんです。暗いんです。私、根暗なんです……。

──文末に「(白目)」も出てこないですし。

紗倉 ずっと白目むきながら書いてました。もともと、本当はこういう暗い感じの本がすごい好きだったので、書くならそういうの……って。エッセイでは自分の視点で書いて、どうしてもポジティブな部分が出てきちゃったので、今回は暗いところに焦点を当てたいなって。

──書き始めたときは、もう本が出ることが決定して、逃げられない状態だったんですか?

紗倉 逃げられなかったです。「2月に出版します!」と、〆切も決まっていて。でも、もうすごい「どうやって書こうかな?」って……。完成するってイメージできたのは、今年の1月に入ってからですね。

──脱稿した瞬間は、どんな感じでした?

紗倉 もう「きゃっほー!」って感じです。

──その感じって、今まで体験したことあります?

紗倉 あーもう、まったくなくって。達成感がすごかったです。なんか、この生活から抜け出せると思ってなかったんです。リズムがだいたい、朝早いときは7時とかから撮影が始まって、夜9時くらいに帰ってきて、それから朝の3~4時くらいまで書くっていうサイクルを毎日していたら、それが普通になっちゃって。逆に、その生活が終わることが怖くなっちゃったりも。だから、達成感と恐怖感が一気にきて、動揺しました。すごく。

──実際に、製本されて手に取ってみたときは?

紗倉 私の第一声が、「あ、本だ!」って言っちゃってました。ホントだー! みたいな。こっち(前なんか想像できなくて……。「あれ、こんなに書いたっけ?」とか「あっ! 柔らかいものだな!」とか、そういう感じでした。

──装丁は気に入りましたか?

紗倉 気に入りました!

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