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『聖闘士星矢』の劣化コピー!? 中国宇宙事業を担う国有企業のキャラクターに非難殺到

中国航天科技集団が微博で公開した漫画キャラクター

 中国は5日、大型運搬ロケット「長征5号B」を打ち上げた。その成功を祝うかのように、宇宙開発計画を担う国有企業・中国航天科技集団は7日、中国版Twitter「微博」で長征の全シリーズをイメージした漫画キャラクターを投稿したのだが、それが大炎上している。『聖闘士星矢』の聖衣(クロス)のような衣装を身にまとったキャラクターたちが宇宙や地球を背景にポーズを決めているものの、ところどころに漢服の要素を取り入れているせいか、どことなく古代中国の将軍を連想させられ、ハイテク感がまったくないのだ。

『聖闘士星矢』は中国でも人気が高いが、中国人もこのロケットキャラクターは受け入れられなかったようだ。投稿には2万以上のコメントがついているが、「70年代の宣伝ビラだってこれよりましだ」「本当に醜い。やっぱり日本の画のほうが萌える」「アート関係の仕事をしている人たちを侮辱している」など、抗議に近い批判が殺到。好意的なコメントはほぼ皆無であり、政府関係のアカウントがここまで炎上するのは珍しい。国の威信を懸けた宇宙開発事業に傷がついた格好だ。

中国共産主義青年団(共青団)の微博公式アカウントも、頻繁に漫画やイラストを投稿している

 中国は近年、国策として、アニメ・漫画産業の育成に力を注いでいる。中国産業研究機構・前瞻産業研究院によると、2018年の同産業の市場規模は前年比11.5%増の1,712億元(約2兆5,680億円)に達した。しかし、市場が拡大しても、国産アニメ・漫画への人気が伴っていない。表現には制約があるし、優秀作品を制作した会社に補助金が支払われるため、どうしても政府の意向に沿った作品が多くなってしまうからだ。今回炎上した漫画キャラクターも、“クライアント”の意向を忠実に守った結果なのかもしれない。

 中国で新型コロナウイルスの感染が急拡大していた2月には、テレビやラジオ、出版社などを監督する国家新聞出版広電総局が制作会社に対し、ウイルスをテーマにしたアニメを創作するよう通達を出している。現場の一線で活躍する英雄の物語を描くよう要望したのだ。事実の隠蔽や対応遅れなど負の部分には触れず、英雄譚にしてしまおうというのが、いかにも共産党らしい発想だ。

 中国の若者は、インターネットを通じ、海外のコンテンツに触れる機会も多い。いまだにプロパガンダでは、いくら作品本数が増えたところで、国産アニメ・漫画がファンを獲得するのは難しそうだ。

大橋史彦(ライター)

福島生まれ埼玉育ち。ライター。法政大学卒業後、06年に中国に移住。現在は埼玉と中国を行き来する。

おおはしふみひこ

最終更新:2020/05/24 14:00
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