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「政府は“最悪のシナリオ”の想定を怠っていた」報告書の衝撃 日本政府反省なきコロナ対策の裏側

文=鷲尾香一(わしお・こういち)

「政府は最悪のシナリオの想定を怠っていた」報告書の衝撃  日本政府反省なきコロナ対策の裏側の画像1
(写真/「GettyImages」より)

 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブが10月8日、「新型コロナ対応・民間臨時調査会」(コロナ民間臨調)の報告書を発表した。この報告書は様々なメディアで取り上げられたが、主な内容を紹介しよう。

 同報告書は、当時の安倍晋三首相、菅義偉官房長官、加藤勝信厚生労働相、西村康稔新型コロナウイルス感染症対策担当相、萩生田光一文部科学相はじめ政府の責任者など83名を対象に延べ101 回のヒアリングとインタビューを実施してまとめられた。

 新型コロナウイルスの感染拡大によるパンデミックの発生について同報告書では、「政府の想定外であり、“最悪のシナリオ”を含め、あらゆるパターンの想定を怠っていた」と指摘している。

 そして、当初、国立感染症研究所(NIID)や保健所が機能しなかったことについては、「実働部隊となる感染研や保健所は年々予算と人員を減らされていた。PCR 検査の検査能力は当初一日 300 人程度にとどまった。厚労省幹部は『喉元を過ぎると熱さを忘れてしまった』と反省の弁を述べた」としている。

 このNIIDの予算問題について筆者は2月12日の「国立感染症研究所の予算が大幅に削減されていた!? 予算配分でも新感染症を甘く見ていた安倍政権」(https://www.cyzo.com/2020/02/post_231326_entry.html)で「NIIDが安倍政権の合理化計画の推進により、人員減、予算減が行われていたことが明らかになった」と詳細を報じている。

 小中学校の一斉休校指示について同報告書では、「2 月 24 日の専門家による“瀬戸際”発言が“ターニングポイント”(官邸スタッフ)となり、総理室は急遽方針を転換して大規模イベントの自粛と全国一律の一斉休校要請を決断した。突然の指示に萩生田文科相は『もう決めたんですか』と不満を述べるとともに『本当にやるんですか、どこまでやるんですか』と疑問を呈したが、最後は安倍首相が『国の責任で全て対応する』と引き取った」と状況を述べている。

 一斉休校指示については、同報告書でも「誰の発案なのか」が明らかにされていない。と同時に政府内でも実施について疑問が出されていたが、これを安倍首相が押し切ったとしている。

 新型コロナ対策では、「緊急事態宣言」の発出の遅れが指摘されたが、この点について同報告書では、「小池百合子・東京都知事3月23日に“ロックダウン”に言及し、東京都で食料品の買い占め等が生じた様子を目の当たりにした官邸は、緊急事態宣言発出により国民が一層のパニックに陥るのではないかと懸念した」としている。

 そして、「こうした誤解を払拭するまで緊急事態宣言は、発出すべきでないとの慎重論が政府内に広がった。西村コロナ対策担当相は都知事の発言が『一つの大きなターニングポイントになった』と述懐し、ロックダウン発言によって『結果としては緊急事態宣言が遅れた部分があったと思います』と振り返った」と記述している。

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