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NEWS・加藤シゲアキの新作小説が直木賞候補作品に選出!「誹謗中傷苦しい」

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加藤シゲアキ『オルタネート』(新潮社)

 ジャニーズ所属のアイドルグループ「NEWS」のメンバーとして活動しながら、2012年に『ピンクとグレー』(kadokawa)で作家デビューした加藤シゲアキ。その3年ぶりの新作小説『オルタネート』(新潮社)が直木賞の候補作品に選出され、12月17日に囲み取材が行われた。

 冒頭、「普通は新人賞をとってから作家になるというのが通例なのにも関わらず、自分はジャニーズ事務所のタレントという立場でデビュー作の本を出させてもらっているというのがあって。そういった引け目というか文学界・小説界にお邪魔しているという感覚で、ちゃんと作家と名乗っていいのかどうか、ずっと迷いがありました。直木賞の候補となったことで、多少は認めていただけたのかなと思っています」と語った加藤。

 直木賞候補作になったことについて、「驚愕です。本当にイマイチ信じられなかったです。ご心配おかけしたと思いますが、新型コロナにかかっておりまして。外出できない期間があり、1回目の陰性が出たタイミングで、気落ちしていたところに直木賞候補の知らせがあったので。フットボールの後藤(輝基)さん風に言うと『高低差ありすぎて、耳キーンとする』という感じでしたね」と感想を述べ、会場の笑いを誘っていた。

 高校生限定のマッチングアプリを題材に、SNSの在り方や付き合い方などを登場人物たちそれぞれの視点で描いた本作。自身の小説としては6作目となり、アイドルと作家の両立が話題の加藤だが、今ではすっかり小説を書くことが普段の生活のルーティンになっているようだ。

「初めて書いたときは自分自身を試してみたいという思いもありましたが、ファンや書店員の方々など本当にたくさんの方の支えで、ここまで続けて来られました。初めて『ピンクとグレー』で書店回りをしたとき、『1作目は応援できるけど、書き続けないと応援し続けられない。応援し続けたいから書き続けてください』と言われたのが印象的で。僕自身、本気で小説を書いたということは伝えたかったので。書き続けることが自分を受け入れてくれた小説界への恩返しかな、という思いです」

 本作を構想したのは19年春に、加藤が出演するバラエティ番組『NEWSな2人』(TBS)で、マッチングアプリを積極的に利用する若者たちを取り上げたことがきっかけ。近作のダークな作風から一転、爽やかな読後感の青春小説に仕上がっているという。

「番組でマッチングアプリに対する是非を討論するという企画がありまして。議論がかなり白熱した場面を目撃したのがきっかけです。自分が30歳を過ぎたくらいで今が高校生を書くには一番いいかなっていうのもあり、青春群像劇とSNS・マッチングアプリを掛け合わせて物語が生み出せるんじゃないかなと」

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