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経済産業省「大学発ベンチャー」過去最高と発表―苦境に陥る日本経済復活の兆しになるか?

新型コロナ禍でも、資金調達は意外と順調だった?

 では、新型コロナ禍は大学発ベンチャーにどのような影響を与えたのだろうか。

 資金調達面では、新型コロナ禍の影響を受け「調達先候補との接触が難しくなった」という企業が99社、「調達検討が止まった」51社、「調達予定が見送られた」48社、「予定調達額が下がった」37社と影響を受けたところも多い。

 半面、「影響はなかった」52社、「予定調達額が上がった」9社、「新規調達が決まった」35社と好結果となった企業も出ている。

 一方、融資に関しては「調達先候補との接触が難しくなった」54社、「調達検討が止まった」17社、「調達予定が見送られた」18社、「予定調達額が下がった」20社と影響もみられる。

 しかし、「影響はなかった」47社、「予定調達額が上がった」30社、「新規調達が決まった」86社を見ると、出資等の資金調達に比べて融資は比較的に順調だったようだ。

 欧米に比べ起業数が少ないと言われる日本において、大学発ベンチャーは重要な役割を担っている。新型コロナ禍にあっても、大学発ベンチャーの設立が増加し、日本の経済活性化に一石を投じてくれることを願いたい。

鷲尾香一(経済ジャーナリスト)

経済ジャーナリスト。元ロイター通信の編集委員。外国為替、債券、短期金融、株式の各市場を担当後、財務省、経済産業省、国土交通省、金融庁、検察庁、日本銀行、東京証券取引所などを担当。マクロ経済政策から企業ニュース、政治問題から社会問題まで様々な分野で取材・執筆活動を行っている。「Forsight」「現代ビジネス」「J-CAST」「週刊金曜日」「楽待不動産投資新聞」ほかで執筆中。著書に「企業買収―会社はこうして乗っ取られる 」(新潮OH!文庫)。

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最終更新:2021/06/13 11:41
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