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コウメ太夫はいかにしてコウメ太夫になったのか なぜかNHKが掘り下げた衝撃の半生

カンペを気にして視線が定まらないコウメ太夫

 番組後半からは、清水とコウメの役割がスイッチ。今度はコウメが清水のインタビュアーに回るようだ。聞き手・コウメ太夫なんて番組は史上初のはずだ。

 案の定、コウメはいっぱいいっぱいだった。質問するときも、清水の話を聞くときも、どんなときも彼の視線は一定に定まらずキョロキョロしている。明らかにカンペを丸読みしているのだ。カンペに気を取られすぎて清水に顔が向いていないし、次のカンペを気にして清水の話が明らかに入ってきていない。

 しかも、相手はジャパニーズホラーの代名詞・清水崇である。“オバケ除け”として右手に数珠を巻き、Dr.コパから36万円で購入した指輪を右手人差し指に着けるのが常のコウメは、明らかに不適任者だ。なのに、清水はコウメにアプローチした。

清水  「笑いと恐怖って紙一重だなと思って捉えているんですね。だから、コウメさんは怖がりで苦手だとおっしゃってるけど、コウメさんが白く塗って『チキショウ!』って言ってる顔がアップになったとき、それを3歳くらいの子が見たら怖くて泣き出すってパターンもあると思うんですね」
コウメ 「そうですね、営業行くと必ず泣く子いますね」
清水  「あっ、います!? やっぱりそうなんですね。っていうことは、コウメさんも僕の映画に出ていただけるってことですね。湾曲しすぎましたか?」
コウメ 「え、あ……急にスカウトされたから今(苦笑)」

 映画出演オファーがコウメに来た! コウメもまんざらじゃなさそうだ。どうやら、出る気があるらしい。今度はコウメが清水に探りを入れた。

コウメ 「どういう役を僕はやるんですか?」
清水  「露骨にカンペを見る役ですかね」
コウメ 「……」
清水  「すいません、イジリに入ってしまいました(笑)」

 最初はどうなるかと思ったが、意外に興味深い内容だった今回の『SWITCH』。全編に漂っていたのはサイコホラーの雰囲気だ。確かに、コウメを見ていると少し怖い。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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てらにしじゃじゅーか

最終更新:2021/07/15 20:00
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