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校内暴力、最も多いのは神奈川県 前年比で減少も予断許さぬ状況…加害層が低年齢化

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写真/Getty Images

 2020年度の小・中・高等学校における暴力行為の発生件数が。前年度比で16.0%も減少した。ただ、20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で学校活動が制限されていたため、予断を許さない状況だ。特に、加害生徒の低年齢化は大きな問題だ。

 文部科学省は10月13日、「令和2年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」を発表した。それによると、小・中・高等学校における暴力行為の発生件数は前年度比1万2586件(16.0%)減少し、66,201 件だった。

 学校別では、小学校が前年比5.8%減の4万1056件、中学校がどう25.3%減の2万1293件、高校が同42.1%減の3852件だった。

 19年度まで小・中・高等学校の暴力行為の発生件数は、増加の一途をたどってきた。97年、小学校1432件、中学校2万1585件、高校5509件だったが、19年には小学校4万3614件、中学校2万8518件、高校6655件と小学校で28.6倍、中学校で1.3倍、高校で1.2倍となっている。

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 特に暴力行為の低年齢化は大きな問題だ。

 中学校の発生件数のピークは09年度の4万3715件、高校は07年度の1万739件で、その後は減少を続けている一方で、小学校では増加傾向が続き、07年度に5000件、13年度に1万件、16年度に2万件、18年度に3万件、19年度に4万件を超えた。

 18年度にはそれまで最も暴力行為件数が多かった中学校を逆転し、小学校での発生件数が最も多くなった。小学校での暴力行為発生件数の増加は、小・中・高等学校合計の件数の高止まりの要因にもなっている。

 20年度の児童生徒1,000 人当たりの暴力行為発生件数は前年度から1件減少し、5.1件だった。小学校は同0.3件減少の6.5件 、中学校は同2.2件減少の6.6件、高校は同0.8件減少の1.2件となっている。

 暴力行為は、小学校・中学校・高校3万5022校のうち、34.0%の1万1909校で発生している。内訳は、小学校1万9651校のうち、30.0%の5887校、中学校1万324校のうち、41.6%の4294校、高校5047校のうち、34.2%の1728校となっている。

 暴力行為の状況では、生徒間での暴力行為が圧倒的に多数を占めるが、中学校で67.9%、高校で62.5%なのに対して、小学校では74.4%に達しており、小学校での児童間暴力行為が非常に多くなっている。

 ところが、暴力行為の加害者の学年別の人数を見ると、中学1年生が圧倒的に多く、9427人、次いで中学2年生6923人、小学5年生5933人の順となっている。第2次反抗期が10歳から13歳で全体の約55%を占めていることから、おそらく、暴力行為の発生は反抗期との関連が非常に強いものと思われる。

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